ツインレイ〜彼のコンプレックス?
お金ないことと、セックスがそんなに強くないこと。
それが自分のコンプレックスだ、って彼は言う。
正確には、夢の中の彼が、言う。
ふーん、って私は聞いている。
じゃあ、あまりコンプレックスを刺激したらいけないよね、って心の中で思いながら。
お金の話はともかく、プラトニックの私たちがリアルでセックスの話なんてするわけはないけれど。
仕事上の立場とかを意識して、なかなか私に踏み込んでこない彼に対して、私は、しびれを切らしかけていた。
そんなコンプレックスとか私気にしないのに、ただ、夢の中みたいに好きとか愛してるとかちゃんと言ってくれればいいのに、って。
でも、ここ数日の内観で、私は、気付かされる。
彼のコンプレックス、という体を装って、出てきていたのは、私自身の中にある闇だったのだと。
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夫とは結婚して20年になる。
付き合ってた頃から、特別体の相性がいいと思ったことはなかった。それまで付き合ってた男の中には、もっともっと体の相性がいい男がいたし。
でも結婚して、5年、10年と経つ中で、体が馴染んできた。どこをどうすればいいか、もお互い分かる。慣れた体だからこその安心感と、より深い快楽。
その後、40歳過ぎてくらいからはいろんなことがあって、夫ヘの信頼感も薄れてきたり、義父母の入院だ介護だ、って私も疲れてて、何にもしなくなって、別に私はそれでなんということもなかった。
それが、彼に出会ってから、心の中はぐちゃぐちゃで悩んではいたものの、どこかしら華やいだ気持ちがあったことも事実で、それに惹かれてか、夫はヤりたがった。
夫の手の動きが、夢の中で覚えた彼の手のように思えたり、私が本当に抱かれたいのは誰かが分かってやっぱり心がぐちゃぐちゃになりながらも、それでも、心の中に彼を住まわせたままの夫とのセックスは、よかった。
これまで経験したことのないくらいに。
そして、私は、彼と実際にヤって、もしこれ以上の快楽が得られなかったらどうしよう、と恐れていたのだ、と気付かされた。
バカみたいだが本当の気持ちだ。
それと同時に、お金のことに関しても、私は夫と彼を比較していたのだと分かった。
そんな、私の、性欲と金、に対する思いが、彼のコンプレックス、として、私の目の前に顕現していたのだと分かった。
そしてそれはつまり、私が今の結婚生活に固執している主な要因が、セックスと金、ということでもあって。
うわあ、なんて女だ、って私は私の本性をこれでもかって鼻先に突きつけられたような気にもなっていて、でも自分はこういう人間なのだ、と現実を、事実を受け止めることから、私は始めるしかないのだった。
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