ツインレイ〜愛に溺れる?
浮気するのは時間とお金がある男。
...そんなエッセイを書いていたのは銀座のクラブのママだったか。
その定義でいくと、彼は浮気できない男だった。
夢の中で私に言ってきたことがある。
『僕、ホントにお金ないの。多分、Risaさんが思ってる以上にコンプレックス』
そして彼は毎日忙しい。
忙しい最中にやっぱり夢の中で言ってきたこと。
『僕は忙しくてよかった』
『忙しくなかったら、絶対溺れてた』
そう言われて、私は泣いていた。
でも、いくら忙しさにかまけても、
やらないといけないことがどんどん降ってきても、
家族の楽しいイベントを計画してみても、
それでもやっぱり頭から離れてくれないのがツインレイの相手なのかもしれなかった。
どんな日でも、どんな時でも、何をしてても、こちらの都合なんてお構いなしに、頭の中を占領される。心が引っ張られる。
そうして、私は泣くしかなくて、コンプレックスの話で言えば、私も彼にコンプレックスをグサグサ刺激されてて、そこまで言う?みたいなことを言われたりもして、やっぱり自分自身を見つめ直すしかなかったり。
お互いに揺さぶり合って、成長していける相手。誰も代わりはいない、お互いにとって唯一無二の相手。
そんなふうに表現してくれた占いの先生もいた。
心の中に住みついて、離れなくって、そうして、自分の心の奥底まで、覗き込ませようとする。
厄介なくせに、キライになんか絶対なれずに、知れば知るほど、愛しくなる。
何なんだ、これは。
チャネリング講座の一環で、愛染明王さまとお話したことがある。
その時受け取ったメッセージ。
『お前は全身全霊で愛している。これ以上わしが言うことは何もない。このままとことん愛せばいい』
気を付けることはありますか?
『性病...というのは冗談じゃ。何だと思う?』
私は少し考える。
...愛に溺れ過ぎないこと?
『溺れてみろ』と笑う。
『溺れた先でしか見えない愛もある』
『傍からは地獄に見えたとしても、それでもお前たちの愛は清いのだ』
『この愛はお前たちに与えられたギフトなのだから、学び尽くせばいい、味わい尽くせばいい』
また強烈なメッセージをいただいてしまった、って怖かった。
私たちを、どこに連れて行こうとしているのですか?って。
その後しばらく経って、仏教の教えの中にも、愛欲の中から悟りを得る、といったものがあると知る。
ああ、このことだ、ってつながった。
私にはまだ、溺れる勇気はない、気がする。
多分、彼にもまだ。
でも、いつか、私は自らの足で、溺れに行くのかもしれない。
怖いとか思いつつも、でも、心の奥底では、どこかわくわくもしている。
溺れた先の景色。
そこから何が見えるのか。
私はそこで、何を掴もうとするのか。
私には何が残るのか。
それら全てを愉しみにすら感じてしまう、私は不遜な人間なのかもしれなかった。