![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/173525187/rectangle_large_type_2_0fcfb2cc1ef518945d4c16fd843e54d6.jpeg?width=1200)
今この映画が熱い!「トワイライトウォリアーズ 決戦!九龍城砦」勝手に宣伝レビュー(ネタバレなし)
ニッチなジャンルが大ヒット?!
香港では興収1.1億香港ドル(約22億円)を稼ぎ、中国大陸では興収6.84億元(約147億円!)と爆発的メガヒットとなった「トワイライト・ウォリアーズ 決戦!九龍城砦」。配給が決定する以前から楽しみにしていたが、日本でも公開後にSNSで話題が広まり、そのあまりの面白さにリピーターが続出。ちなみに私はまだ3回目鑑賞を考えているレベルだが、7回くらい見ている強者も出現している。
だがしかし!日本ではまだ興収がやっと1億を突破したところ(もちろん近年の香港映画としては十分な快挙だが)というニュースを見て、
「もももも、もっと拡大公開してくれ!宣伝して広めねば!!!!!」
という勝手な使命感に駆られてしまった。同時上映の「忍たま乱太郎」は既に20億円を突破しているというのに・・・(その規模と比べたら駄目です)
その為、今回はネタバレなし(キャラ紹介で予告レベルのあらすじには触れるのでご了承を)で今作の3つのヒットの要因をご紹介!
前置きが長くなったが、「見た人全員が鼻息荒くオススメしてくるけど、どんな映画なん?」と疑問に思った人は、ぜひこれを読んでみてほしい。
ヒットの3つの要因とは?
ズバリ(古)ヒットの3つの要因は、
「個性的なキャラ!派手なアクション!熱い男たちの物語!」
そんなの香港に限らずアクション映画なら当然っしょ!と思うかもしれない。だが、昨今の目の肥えた観客が満足する出来の映画、というのは意外と少ない。その点、今作はこの3つをしっかりクリアしている。1点ずつ紹介していこう。
1.敵も味方もキャラ立ちまくり
登場人物は皆個性的で分かりやすい。本当は全員紹介したいくらいだが、さすがに多いので今回は味方サイド5人と敵2人を紹介。
陳洛軍(チャンロッグワン)
![](https://assets.st-note.com/img/1738744637-G7DlayZ0K2tNMXjCR639vnA5.jpg?width=1200)
決死の覚悟で香港に密入国してきた主人公。演じているレイモンド・ラムは45歳なので(実年齢より若く見えるとはいえ)劇中で若手組と呼ばれてるのは無理がない?と思わなくもないが、助けてくれた恩義に素直に従う姿が可愛い。他キャラが濃いので忘れそうになるが、めちゃくちゃ強い。
信一(ソンヤッ)
![](https://assets.st-note.com/img/1738744724-KrgcSYE0Xs47fV9pFJDuToOi.jpg?width=1200)
端正な顔立ち・バタフライナイフを生かした格闘・兄貴のそばに仕える忠実な右腕、など漫画に出てくるキャラのような要素てんこ盛りのイケメン。本国では『香港の国民的夫』と言われるほど人気が出たらしい。予告にもあるシーンは、あまりにもカッコ良すぎて思わずキャーキャー言いたくなること間違いなし。
四仔(セイジャイ)
![](https://assets.st-note.com/img/1738744858-KVMC9L4yWgp2i6Y5juGUD31Q.jpg?width=1200)
過去に切られた顔の傷を隠すためにマスクを被っている九龍城砦の医者。自身の診療所には大量のAVが置いてあるが、実はちゃんと理由がある。劇中で言われてた〇〇似かは分からないが、ゴリ系イケメン。圧倒的筋力パワーで敵を粉砕していく。
十二少(サップイー)
![](https://assets.st-note.com/img/1738745062-iEk1hIesCSNWBwrDPdYc36q5.png)
住民ではないが、九龍城砦で信一や四仔とよくつるんでいる。他の3人と組織は違うが、仲間を思う気持ちはとても強い。刀を片手に俊敏な動きで敵をなぎ倒していく。
龍捲風(ロンギュンフォン)
![](https://assets.st-note.com/img/1738745737-yrYnwZkuRqlUH3mPA4MgXs7a.jpg?width=1200)
九龍城砦の秩序を保つリーダーであり、住民に慕われる人情味ある理髪店の店主。かつては裏社会で激烈な死闘を繰り広げて九龍城砦を勝ち取った過去を持ち、今でも襲ってくる者を軽く制して拳を放つほど腕が立つ。終盤シーンはカッコ良すぎて落涙。
大老闆(大ボス)
![](https://assets.st-note.com/img/1738746888-DKnrVuBTSh9FJQgR65UAxyEv.jpg?width=1200)
油麻地のフルーツマーケットを縄張りとする黒社会のボス。黒社会のルールに反抗した洛軍を狙う。その風格から指示するだけかと思いきや、普通に闘うし、サモハンなのでもちろんちゃんと強い。
王九(ウォンガウ)
![](https://assets.st-note.com/img/1738746930-fVCpUAjZNsX9bcL8MiQTkn7z.png?width=1200)
大ボスの右腕。登場時には「チンピラ嚙ませ犬か?」と思わせて、実はめちゃくちゃ強いことが判明。その強さはもはや人間やめてるバケモノ級。鑑賞後はコイツの真似をする人間が続出する。
以上!この他にも味わい深いキャラが沢山登場する。鑑賞後はぜひ各々の推しキャラについて語ってほしい!もれなく私がニマニマする。
2.九龍城砦を駆け抜ける谷垣健治によるアクション
ヒットの要因2つ目は、香港で活躍している日本人アクション監督・谷垣健治氏によるアクションだ。
![](https://assets.st-note.com/img/1738919320-RWaAL1hpBSNioXPHZK20mur6.jpg)
ソイ・チェン監督は「リアルなアクションに漫画っぽい動作を取り入れたかった」というような事を言っていたが、正にその通り。私もいくつか谷垣氏が監修した映画を見たことがあるが、正直今作のアクションが一番バランスが良かったように思うし、何よりめちゃくちゃ派手な見映えで楽しかった。
また10億円かけたという九龍城砦のセットも凄い。細部まで作りこまれていて、その中を縦横無尽に駆け回るアクションの凄まじさに驚いた。
今作のアクションについて見た人の中で、印象的だった感想がある。
「テンションが上がり過ぎて、気付いたら滂沱の涙を流していた。」
およそアクション映画の感想とは思えない。だがしかし、人は衝撃的な未知のアクションを目撃すると泣いてしまうことがあるらしい。
3.漫画的でシンプルな物語
ヒットの要因3つめは、物語が漫画的でシンプルであることだ。実は香港はアクション映画でもやたら長くて重厚で、辛いストーリーも多い。それはそれで好きだし成功例も無くはないが、正直アクション映画としては?と問われると、諸刃の剣になっている作品があるのも事実だ。
![](https://assets.st-note.com/img/1738920021-769UgsG45ivCRzdBbIA01jqO.jpg?width=1200)
その点、今作は九龍城砦+黒社会(マフィア的な組織)という歴史的なテーマをベースにしながらも、
「人情!仁義!バトル!」
という、まるでヤンジャンかヤンマガのような青年誌を読んでいるかのような、分かり易くも熱い展開がテンポ良く繰り広げられるのが素晴らしい。
最後に・・・
さすがに小学生には見せられない多少の過激さはあるが(PG12)、たとえばファンダムが多いインド映画ファンだったり、イケメン好きな若い女性客など、幅広い層にささっている、という現象も発生している。
「香港映画を見たことがない」「サモ・ハン・キンポーって誰?」
という人でも間違いなく楽しめる今作。
ぜひ劇場の大きなスクリーンに足を運んで、この面白さに触れてほしい。