#01 わたしは「人並み人間」
「国公立大学卒業、誰もが知る有名企業に入社」
これが今のわたしの状態を表すもの
もちろんこの世は学歴やお金が全てではない、そんなことはわかっています
でも
「学歴は努力さえすれば誰でも手に入れることができる一番堅い武器、お金がなければ何も始まらない」
これだけを信じて私はそれなりに努力してきました
というより、それしかできませんでした
3歳の時に習い事を始めました
エレクトーンです
あまり馴染みがないものかもしれませんが
数年前に“天才エレクトーン少女”がメディアで取り上げられ話題になったことを覚えている人もいるのでしょうか...
わたしもあの少女みたくなっていれば、今こんな卑屈なnoteは書いてません
皆さんのお察しの通りわたしは
“天才エレクトーン少女”にはなれませんでした
何年続けても小さいコンクールですら賞は取れなかった
でもエレクトーン自体が嫌いなわけではない
弾くのは楽しい
だから辞められませんでした
結局わたしは高校卒業までレッスンを受け続けました
15年ほど続けていたことになりますが到底15年習った人のレベルではありません
何も得ることができなかった
結局、音楽の技術も知識も人並みです
「人並み」
これが
わたしを正しく表す言葉です
(冒頭で少し見栄を張り申し訳ありません)
何をしても人並みしかできない、人並みにしかならない
「なら何か一つでも極めればいいじゃないか」
という声がどこからか聞こえてきそうです
そんないかにも正しい反論には「それができないから人並みなのだ」と返したいです
エレクトーンを習った
全く上手くならなかった
ダンスも習った
レッスン後 毎回体調が悪くなり1年で辞めた
文章を書くのが好きだった
作文コンクールで入賞すらできなかった
1日10時間以上の勉強を経てやっと掴み取った国公立大学入学という"人並み以上を証明するチケット"も、そこに入場してみればなんの意味もなさないゴミになりました、ゴミです
そこにいるみんなは、学力以外にも人より秀でていることをたくさん持っていました
おもしろくて場を盛り上げる力がある、リーダーシップがある、コミュ力があって誰からも好かれる、手先が器用、スポーツができる、おしゃれ、肌が白い、お酒が強い、髪の毛つやつや、インスタの統一感...
キリがない
みんな輝いて見えました
後半ふざけただろと突っ込まれてしまいそうですが、本当にこんなとりとめのないようなことですらわたしは...ということです
些細なことでいい
自分もなにか一つでも人よりずば抜けてできるものがあれば
そう思い続けてもう何年経ったんでしょうか
希望を持って入った大学だったのに
そこでもまた自分が人並みであることを実感するだけでした
今はもう何か新しいことを始める気にもなれない
どうせ人並みにしかできないと思うようになってしまいました
これが言い訳にしかすぎないことも分かっています
でも、自分が人並みであるという事実が全てのやる気を削っていくんです
一時期、人並みであることをポジティブに捉えた時もありました
人並みは裏を返せばなんの障壁もなく生きていけるということ
人並み人間であることは(実を言うと運動が人並み以下ですが)生きていく上ではなんの支障もない
人並みなのは良いことだ!と思うようになりました
ですがその考えは簡単に跳ね返されます
就職活動で
自分をアピールできることがまるでなかった
ガクチカ・自己PR・挫折経験...
人並みであるが故に、大きく成功したことも挫折したこともありません
できることも、できないことも、成功することも、失敗することも
何もない
そんな二十数年を嘆きながらギリギリ嘘ではないところを攻めてなんとか乗り切り
冒頭で述べたように誰もが名前を知る企業に内定しました
ただ、大手企業と言わないあたりで察して欲しい
(笑ってください)
自己分析をするのも嫌でした
自分がなんの中身もない人間であるということを突きつけられたくなかった
逃げ癖があることはわかってます
でもその逃げ癖は何をやっても上手くいかなかった(人並みにしかならなかった)ことに起因するものなのです
逃げ癖を直したいと思っても、何かを始めることでまた自分が無能であることを痛感させられるのが怖い
人並みであるということは、やっぱり良いことなんかじゃありませんでした
武器が欲しい
ただそれだけなのに一歩踏み出せないのは
「自分が自分のことを一番よく分かっているから」
この一言に尽きます
高校時代のわたしは、周りの皆が国立大学を目指す環境の中、自分ができる努力の範囲で手が届くと踏んだ公立大学を目指しました
自分のことは自分が一番理解しています
わたしは何にも秀でていない
23年生きてきてそれを分かっているから
もう何もできない
でも武器が欲しい
でも踏み出せない
その繰り返しの中で、自分が一歩踏み出すこともできない無能であることをまた実感してしまいます
わたしはこれからどうなるのでしょうか
このまま人生を終えるのでしょうか
それを知っているのも
そして変えられるのも
わたしです
今こうしてnoteを書いていることが人並み以上を見つけるきっかけになるのではと、僅かな希望を抱いて
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