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【世界遺産×音楽】世界中で愛されているクリスマスキャロルの誕生秘話

皆さん、こんばんは。
メリークリスマス🎄

前回投稿したベートーヴェンと世界遺産の記事は、びっくりするほど多くの方々に読んでいただいており、本当に感謝です!ありがとうございます♪


さて、本日はクリスマスイヴということで、クリスマスにちなんだクラシック音楽を、世界遺産と共にご紹介します。


『Silent night』(きよしこの夜)


もともとドイツ語で作曲されたこの曲は、現在もクリスマスキャロルとして300以上もの言語に翻訳され、世界中で親しまれている名曲です。実は、今から206年前のクリスマスイヴ、1818年12月24日に誕生したのです。


「Silent-Night-Chapel」とも言われている「聖ニコラウス教会」
CC BY Wikimedia


とある街(後ほどご紹介します!笑)の「聖ニコラウス教会」で、12月23日にオルガンが壊れてしまい、音が出ないといったトラブルが起こりました…

オルガンが、ネズミに嚙まれてしまったとか…🐹(諸説あり)

このままでは、翌日のクリスマスイヴの礼拝で演奏する、讃美歌の伴奏が出来なくなってしまいます…😱

突然のトラブルもあり、クリスマスの準備に奔走していた教会副司祭のヨゼフ・モール(以下、モール)のもとに、「街の貧しい農家に赤ちゃんが産まれた」との知らせが入りました。

モールは急いで、祝福をしに農家のもとを訪ねた際、母親のそばですやすやと眠っている赤ちゃんを見て、聖母マリアとイエスを思い起こしたそうです👼


それからモールは、イエス誕生にまつわる詩を書き、教会オルガン奏者を勤めていた小学校教師、フランツ・クサーヴァー・グルーバー(以下、グルーバー)に、

「この詩に讃美歌のメロディーをつけてほしい」と依頼したのです。


オルガンの修理はクリスマスイヴの礼拝に間に合わないので、なんとギターで伴奏ができるように作曲してほしい、と依頼したそうです!


フランツ・クサーヴァー・グルーバー(1787-1863)
CC BY Wikimedia


グルーバーは翌日の礼拝に間に合わせるように一晩中構想を練って、礼拝の直前に完成したとか!(諸説あり)


当日の礼拝では、ギターの伴奏に合わせてモールとグルーバーが2人で歌ったそうです⭐️


クリスマスが終わった後、教会のオルガンを修理するために訪れた職人が、『Silent night』(きよしこの夜)の楽譜を持ち帰ったところ、多くの人々に歌われるようになり、世界中に広まりました。


グルーバーの直筆楽譜
CC BY Wikimedia

こうして誕生したのが、『Silent night』(きよしこの夜)です。

こちらは10年以上前の動画ですが、素敵なので貼っておきます♪
ジャズやボサノヴァなど、様々なアレンジもありますので、皆さまのお好きなアレンジを見つけてみてください^^



世界遺産『ザルツブルクの歴史地区』


実は、『Silent night』(きよしこの夜)が誕生した地が、オーストリアの世界遺産『ザルツブルクの歴史地区』近郊のオーベンドルフという街なのです。(正式にはOberndorf bei Salzburg

『ザルツブルクの歴史地区』は、岩塩の採掘と交易によって栄えた、ドイツとの国境に位置する街です。ザルツは「塩」、ブルクは「砦」を意味しています(ドイツ語)。

そして、この街はヴォルフガング・アマデウス・モーツァルトが1756年に誕生してから25歳まで住んでいたことで有名です。

毎年夏になると、ザルツブルク音楽祭が開催され、世界中から音楽を愛する人々が集まります。私もいつか訪問したいです!!


モーツァルトに焦点を当てた記事も、是非書きたいです。モーツァルトは書きたいことがありすぎて、かなりの時間がかかりそうなので…気長にお待ちいただけると幸いです!笑


ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト(1756-1791)
CC BY Wikimedia


おわりに


約200年前のクリスマスイヴに、トラブルと急な知らせによって思いがけず誕生した名曲が、時代を経て、今もなお毎年歌い継がれているクリスマスキャロル。
「Silent night」(きよしこの夜)と誕生の地についてのご紹介でした🎄⭐️


因みに、この曲は「平和と団結を象徴する音楽」として、2011年にユネスコ無形文化遺産にも登録されました🕊️


実際に私も、大学時代に入っていた弦楽アンサンブルというサークルで、毎年12月にクリスマスコンサートが(大学の講義室で)開催されていたのですが、この「Silent night」(きよしこの夜)も演奏していました♪

通っていた大学の街にある、空港でのクリスマスツリー点灯式などでも演奏した思い出の曲です。


これからも、私の学んだことの発信や、皆さまの知識と繋がる瞬間などをお届けしていけると幸いです。よろしくお願いいたします。

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