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ドラマ「天狗の台所 Season2」第6話の感想

2024年11月26日、第6話が放送されました。

こちらは一視聴者の主観による個人的な感想文でネタバレありです。未見の方はご注意ください。

第6話も良かった〜!!お祭り〜!!さらに、放送前から楽しみにしていた有意のお兄さん、慈雨が登場して、どう絡んでいくのか、一体どんな人物なのか、有意との関係性、色々気になっていたことが丁寧に描かれていました。

慈雨、予想通りっていうか予想以上にやっぱりだいぶクセ強かったですね(褒めてます)
まず「因幡の白兎」とか「邪馬台国」とかを連想するような風貌。いわゆる時代劇によくあるレベルじゃない、もっと昔の、歴史の教科書で最初の方の縄文時代の次くらいに載ってるようなイメージ。「天狗」の歴史がいつ頃からあるものなのか、そういうバックグラウンドに造詣が深かったら、また見方が違うのかもしれないですね。

そして鼻の高い横顔が、どこか基さんとの天狗の家系の血縁関係を感じさせる端正なお顔立ち。
記者会見の時にオンくん役の敬達くんから、呂敏さんと葵汰くんのお顔が似てるってお話もあったような…あと、関西人の私は、関西弁でネイティブかそうでないかは簡単に聞き分けられます。もっというと、関西は兵庫か、大阪のキタかミナミか、京都か、でも全然言葉も文化も違う。
慈雨の話し方はすごく京都っぽいなって全く違和感がなくて、TVドラマなどで大体違和感がある私としては不思議だったのですが、公式noteさんによると、呂敏さんは京都ご出身でしたか!それは納得!ますます慈雨はこの方以外にいないって思いました。ナイスキャスティングです!!

そして慈雨、お祭りの前は精進料理しか召し上がりにならないと…この方も京都とはいえ、現代の自分達と地続きの世界に住んでいると思うと、なんかここまで貫けるのすごいなって。
京都の土地柄もあるだろうけど、格式が高くて、天狗の一族がもし集結したらすごいことになってそうだなって、想像できるのが楽しい。
「精進潔斎」って言葉、初めて聞いた。おかずを一品取られて若干モノ申したそうな基さんと、数秒だけど切り抜かれてるムギの表情がなんともいえず良い。(ワンちゃんほんとに演技がうますぎる)
序盤の「こう見えて結構柔軟やねん」って慈雨の一言が後に効いてくる。

そういえば、実景で虹が出てましたね!偶然なのかな…天然のものでタイミングが合って撮れたならすごくないですか。なんだか自然のよろずの神からも祝福されているような尊い作品ですね。

今回まず基さんが作ったのはコーラ!!いや全く予想だにしてなかった。コーラって不健康な嗜好品の代表みたいなイメージが勝手にあったんだけど、大元はこういう薬膳的な飲み物だったんですね。たしかに、お菓子の代表、チョコレートのカカオも昔は薬だったっていうよね。ちょっと作るのはハードル高そうだからクラフトコーラのシロップみたいなの売ってたら買ってみようかな。

りんご飴って作れるんですね。一緒に観てた4歳娘が「これ食べたい、今すぐ作ってほしい」って言ってたから、これは頑張っていつかやってみようかな?品種、多分小さめの、紅玉とかなのかなぁ。
たくさん並んでるりんご飴がかわいかったし、慈雨が食べた時のパリッて音がすごく美味しそうだった。
祭りの中で一人ぽつんと溶け込めていない電気屋の孫、颯真くんに、気を遣わせない気さくな感じで声をかけて、たこ焼きを渡すオンくんの成長ぶりが本当に微笑ましくて頼もしい。グルテンフリーのたこ焼きなんて他では絶対売ってないし、ご両親は仕事でお忙しいお家みたいだから、颯真くんはここまでの人生で多分たこ焼きは食べたことがないし、自分には食べられない物だってもう諦めてたんじゃないかな。きっと美味しくてびっくりしただろうし、食を通じて彼の閉ざされた心が開かれていくっていうのが、なんとも天狗の台所らしくて、素敵。
もっと言うと、前回はあんまり気づいてなくて慈雨の発言でハッとしたのですが、生地に小麦粉も卵も使っておらず、蒟蒻や枝豆が具材であれば、動物性のものが食べられない人、いわゆるヴィーガンとか宗教的な理由で食べられない人でも食べられるわけで、誰でも分け隔てなく食べられるっていうところが素敵だなって思いました。

お祭りのシーンは飾り付けやオンくんが書いたポップなどもかわいらしくて、何回でも観ていたくなるのですが、うちの4歳娘は「みんな来てくれて天狗の台所のお兄さん嬉しそうだね、よかったね」と感想を述べておりました。

第6話の物語の核になるのは、やっぱり愛宕家の兄弟関係だと思うのですが、仕事が忙しくて予定よりだいぶ遅い到着になってしまって若干気まずそうにしている有意(クラフトコーラの飲み方が非常に爽やかでこのまま切り抜いてコーラのCMでも全然アリだと思いました)に、さりげなく労いの言葉をかける慈雨。オンくんのたこ焼きの前に並んだ二人の後ろ姿の微妙な距離感も、また食によって緩やかに近づいていく。

「思い合っていてもすれ違うことはある」
私の好きな言葉です。(いきなりメフィラス構文で話す人)
二人にはそれぞれの適性があって、長男の慈雨は愛宕家の跡取りというのか、天狗の家柄の伝統を背負っていく生き方を受け入れて当代になった。きっと厳格な風習もたくさんあって、ご本人の苦労は計り知れない。自分が家のことを全部引き受けるから、次男の有意には家のことを気にしないで、東京でやりたいことを叶えてほしいって、それこそが愛だし、器の大きいお兄さんだなって。慈雨の「大事なもん守るには柔軟にならんとな」の一言には、たくさんの想いが込められているんだなと思いました。
私自身、自分が家業を継いで、弟には自由に進路を選んでほしいなって思って高校生の時に自分の進路を決めたところもあって、実は弟想いの慈雨にはすごく共感できる部分が大きいです。

有意の立場から見たら、自分はもう愛宕家からあてにされていないというか、必要ないんかな、みたいに不貞腐れる気持ちも分かるし、東京でやりたい仕事をやって生きていくっていうのもそれはとても大変なことだし、有意には有意の苦労や生きづらさもあると思うけど、きっと愛宕家の人達はそんな有意のことを応援してくれてるし、いつでも帰ってきてほしいと思ってるよ。
自分で決めた道だ、自信を持って進めよ。(パンどろぼうのお父さんみたいに言う人)

ちょっと愛宕家の二人に関しては真面目に書いてきましたが、最後に特記すべきなのは基さんの紺色の甚平姿のビジュアルの素晴らしさでしょう。
うちの4歳娘も「あれ、天狗の台所のお兄さん、いつも白い服なのに変わってるね?なんで?」とか、やたら気にしていた。わかる、わかるよ、かっこいいよね。ラーメン食べてて、こんなに凛とした美しい人、初めて見た。
葵汰くんに着こなせない服はないし、もはや服は着てても着てなくてもかっこいいけど、和装はやっぱりなんかブッ刺さりますね。壁掛けカレンダー、浴衣姿が良すぎてずっと飾ってる。
基さんにこの甚平をチョイスしてくださった衣装さんに、プリン100個、じゃなかった、りんご飴100個どうぞ(大感謝〜!!)

ここまで長々と読んでくださった方、ありがとうございます!!物語は折り返してしまいましたが、まだまだ天狗の台所の世界に浸りましょう。

今回の画像は、noteのみんなのフォトギャラリーから検索して、りんごのお写真を拝借しました。クリエイターさんご提供ありがとうございました。

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