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天国の扉の鍵は地獄の扉も開けられる

ファインマンの著書に印象的な言葉があったからメモしておくね。

I learned a way of expressing this common human problem on a trip to Honolulu. In a Buddhist temple there, the man in charge explained a little bit about the Buddhist religion for tourists, and then ended his talk by telling them he had something to say to them that they would never forget -- and I have never forgotten it. It was a proverb of the Buddhist religion:
"To every man is given the key to the gates of heaven; the same key opens the gates of hell."

What, then, is the value of the key to heaven? It is true that if we lack clear instructions that determine which is the gate to heaven and which the gate to hell, the key may be a dangerous object to use, but it obviously has value. How can we enter heaven without it?

RICHARD P. FEYNMAN The Value of Science (1955)
https://thejeshgn.com/wiki/great-speeches/the-value-of-science-richard-feynman/


以下、和訳。

私はホノルルへの旅行で、この人類共通の問題を表現する方法を学びました。そこの仏教寺院で、責任者が観光客に仏教について少し説明し、そして最後に、観光客に忘れられない話があると言って話を終えました。そして、私はそれを一度も忘れたことがありません。それは仏教の格言でした。すべての人に天国の門の鍵が与えられており、同じ鍵が地獄の門も開きます。

では、天国の鍵の価値とは何でしょうか。どれが天国の門でどれが地獄の門かを見分ける明確な指示がなければ、その鍵は危険な物となるかもしれません。しかし、その鍵には明らかに価値があります。鍵なしでどうやって天国に入ることができるでしょうか?

リチャード・P・ファインマン 科学の価値(1995)

天国の扉の鍵は地獄の扉も開けられる

これさ、物理学者であるファインマンは、 "鍵" は、原子力とかの "科学技術"を指していると考えたんでしょうね。 それはよく分かる。

気になるのは、仏教の格言として聞いたって言ってるんですよね。とすると鍵が指すのは、科学技術ではないと思うんです、じゃあなんなの?

そしてこの格言どこから来たんだ。

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リックェ
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