ちょっぴりブルーなヒバリ
そろそろSIMカード変えないといけないなー
海外で生活している人にとってwifiははるか遠い存在で、大体SIMカードを使ってネットのやり取りをする
軽くため息をついて目の前のストリート街を歩く
インドの中心街であるデリーはすごく不思議で考えさせられる光景を届けてくれる
まさに富裕層が暮らしているような高層ビル・マンションの真下には線路を挟んで木造の家で暮らしている人がいる
日本ではあまり目にしない光景であるがゆえに
こんなにもあからさまにしていることに対して驚きを隠せない
日本ではそういう部分を見せない美の意識でもあるのだろうか
実際日本では首都圏でホームレスを目にすることはあってもここまでの格差を一目で感じることはできなかった
”見えない文化”
いや
”隠すのがうまい文化”
かな
そんなことを思いながら線路の隣を歩く
子供たちがそのそばで、サッカーをしたり、買い物帰りなのかなにか物を運んでいたりする。彼らは、歩いているとき上を見たりはしないのだろうか。もし上を見ていたら
この人たちはこの目に見える光景を見て何を思うのだろうか
自分で閉めたはずの蓋から好奇心があふれ出てきそうだった
沸騰にも近い勢いで湧き上がってきたが、思いのほか自分が身に着けてしまった習慣は恐ろしく、上から押し付けるわけでもなく自然とその沸騰が収まった
別に英語が苦手なわけでも、コミュニケーション能力がないわけでもない
いや、後者は怪しいか
ただひたすらに自分の好奇心が薄れていく
見渡す限りの爽快な青い空
その下には
太陽の光で煌煌と光り輝く高いビル群と
茶色の色が際立つ木造の簡易的な家
その光景を切り取り、世界に送り出す
これが僕の仕事である
ただ、この仕事が好きでも嫌いでもない
自分の目指す道の中にこの仕事があったから利用しているだけである
自分で言うのもなんだが、自分の写真は世間ではそれなりに評判で無理に努力しなくても、海外を飛び回れるほどに稼げている
そのことに関しては素直にうれしい
天賦の才が自分の目指す道にふってきて、見つかったのだからまさに天からの贈り物と言わざるをえやしない
それに、僕の才能なんて正直どこにも表れないと思っていたがみんなに認められる形で自分の前に出現したことに驚きを隠せない
ホテルに戻ってにすぐ夕食にすることにした
今日は何も食べずに丸一日歩き回っていたために、何かを口に入れ込む必要があった
ホテルの中にあった中華料理屋さんに入って、シュウマイとエビチリを頼んだ
目に入ったものを頼んでいたら勝手にそうなっていた
シュウマイとエビチリ
さすが中華料理屋さんって感じだな
今日とった写真を確認していると、思いのほか時間が過ぎていたのか頼んでいたものが届いた
店員さんは写真に夢中になっている僕に気をつかって丁寧に、すっと料理を横から出してくれた
自分が顔を上げるとにこっと軽く笑顔を浮かべ、会釈して厨房の方へと向かっていった
目の前のさらに向かって手を合唱させて軽くお辞儀しながら
「いただきます」
と小さい声で言って食べ始めた
シュウマイは中の肉感が良く、エビチリは程よいからさだった
当たりの店を引いたみたいだ
量はそれほど多くなく、すぐ平らげてしまったが、体が食べることよりも寝ることを優先したがっていたために追加では頼まずそのまま自室に向かった
エレベーターで15階まで行き、すぐそばの部屋のドアを開いてベッドに座った
こんな時ぐらい、会社人が疲れ果ててそのままベッドに倒れこむのと同じようなことをするのかと思いきや
僕の体と心はそれを拒否する
僕はベッドが嫌いだ
極論寝るのが嫌いだ
寝るということは、いつもとは言わないが夢を見ることとである
夢
多くの人にとってある意味で希望であり
ある意味で幻想的なもの
今の私にとっては到底理解できそうにない考えだ
でも、そんなことを言ってもこの体、生物の本能はいうことを聞いてくれない
仕方なく、シャワーを浴びて寝間着になり、ねる準備をする
もしかしたら今日はかなり疲れていることもあって夢を見ないかもしれない
そうであってほしいものだ
そう思いながら、先ほど下から眺めていたビル群の建物の中で静かに眠りに落ちた
お久しぶりです
最近投稿できてなくてすみません
これからも少し投稿できない期間があるかもしれません
なるべく期間を開けずに投稿していこうと思うのでよろしくお願いします
この作品はかなり長編になると思いますのでぜひ最後まで読んでいただけたら嬉しいです
それでは、また
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