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風邪とマクドナルド
マクドナルドは偉大だ。
高熱を出している娘も、マクドナルドなら食べられる。ポテトの塩分やコーラの糖分も、栄養はないが風邪を治す体力回復の一助となるだろう。
私が子供の頃も、よく体調を崩していた。
母親に連れられて病院に行き、よく点滴を打っていたのを覚えている。その時はマクドナルドのパンバーガーを一つ食べ切る事すら出来ず、両親に心配をかけたのだろうと親になった今、痛感する。
そんな幼少期を過ごしたおかげで、幼稚園の卒業アルバムに載っている集合写真は、見事に全て右上にある丸い穴の中で笑顔を浮かべている。実際に幼稚園の時の記憶はほとんど残っていない。
大人になってからも、年に数回40度を超える発熱を繰り返していた時期もあったが、体を鍛え始め疲労回復のためにとグルタミンを飲み始めてからほとんど体調を崩す事はなくなった。それが体を鍛えた結果なのか、グルタミンの効果なのかは定かではない。
「精神の存在証明のためには、行為が要り、行為のためには肉体が要る。かるがゆえに、肉体を鍛えなければならない。」
三島由紀夫の格言の裏を返すと、【病は気から】と言うのだから、肉体を鍛えれば病には罹らない事になる。まぁ、少なくとも実際に罹りにくくはなるだろうが。
娘には願わくば筋肉隆々にはなってほしくないが、望むならばそれも止めまい。お酒を酌み交わすより、合トレのほうが余程健全で健康的だ。トレーニング後には、マクドナルドでも食べながら看病していた時の昔話でもしようか。
一日でも早く治る事を祈りながら、赤くなったほっぺを手の甲で撫でる。