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Withコロナで日本はどう変わるか

"STAY HOME"

これは2020年、世界の合言葉なのではないのでしょうか。

僕も例に漏れず、最近はお弁当の買い出しで外に出るぐらいで、絶賛引きこもり生活を送っております。それも、デリバリーに変わりつつあるといったところでしょうか。

そんな中、お金は今後も稼いでいかないと引きこもり生活も送れず、外に放り出されてしまうわけでして、社内外で、今後どうなっていくんだろうみたいな議論やお勉強が活発化していることもあり、現時点での自分の考えも一回noteでアウトプットしてみることにしました。

テーマの土台として、WEEKLY OCHIAI(newspicks)のWithコロナ時代の日本再生ロードマップというのが最近面白かったので、使わせていただきます。

※無料版でダイジェストもYouTubeにあがってました

余談ですが、僕、これまでWEEKLY OCHIAIというか落合陽一さんは食わず嫌いというか見ず嫌いだったんですね。だって、Facebook広告のクリエイティブの感じ、すごく鼻につくじゃないですか!なんか体がアレルギー反応を起こして、今まで見てなかったのですが、今回はテーマがあまりにも面白そうだったので見てみることにしました。

あれ、なんかこの人、思ってたより全然まともな人だ!っていうか、むしろこのキャストの中だと一番客観的な感じがする!いや、ファシリテーターだからそりゃそっか。

と、見終わった後の僕の感想です。えっと、失礼しました。

そんな前置きはさておき。

今後どういう変化が起きそうか、という論点で語られていたものを箇条書きにすると、

・収束まで1.5年はかかる
・先進国が小康状態になったとしても、途上国で拡がったら、第四波、五波がくるので世界がアライアンス組んで戦わないとどうしようもならない
・数年単位で耐久消費財の購買行動が変わる。こんな時に車買わない。
・ANA毎月1000億円のキャッシュ流出。5年ぐらい続くと、この手の産業は金がなくなる。
・止血(現状の悪化停止)もそうだけど、再構築(変化の本質に即したシステムの再構築)を考えなければいけない
・密閉からの解放、これはコアシステム・インフラをどう変えるのか、というのを考えなきゃいけない
・日本のオフィスの島も3密だから崩すしかない
・開放×疎で、開疎化が進む ※詳しくはこちら
・医療業界もオンライン診療や遠隔医療で変革の時。イギリスがルワンダ相手に遠隔診療しているように、外のアウトバウンドを取りに行くようなインフラになるかもしれない
・教育も遠隔になってく。社会インフラを変えていく流れで人材の流れも変わっていく
・東京や大阪に拠点を置いていく必要もなくなっていく
・ハプティクスの熱が下がった。テレカンでしか人のプレゼンスが感じられなくなった時に、今はそもそもオーディオ・ビジュアル(視覚と聴覚)の能力が低すぎる。触覚の前に画面の解像度見やすくしてくれよ、なんとかしてくれ、となっている
・ゴルフとか会食で偉い人がパワーを持っていたのが、若い人・デジタルに強い人が有利になってくる、世代交代
・訪問だと1日8社が限界だったけど、Zoomだと15社ぐらいいける
・緩やかに起こっていくと思っていたDXが一気に起こる
・イベントとかもハコじゃなくて、公園とか土地を拡げてもらえばいい
・パーソナルスペースではなく、(例えば)ソーシャルディスタンスをした5万人くらいの広場、それはそれで壮観。建築のあり方も変わってくる
・オフィスも換気・通気が悪いところはバッサリ。オフィスのリノベは今後くる。空調産業はイノベーションチャンス
・抗体検査が世界中で始まっている。抗体持っていると、数年間の社会活動のフリーパスになる。持ってなかったとしてもプライバシーを差し出して、グリーンな行動を取ってたということによってOKになる。データの共有とブロックチェーンを使ったセキュリティのバランス
・平成残念な30年から、ようやく脱昭和。デジタルを使わないものを捨てなくてはいけない

と、まあバーッと機関銃のように語られていました。

で、何を思ったか

改めてこのリストを俯瞰してみた時に、個人の感想としては、一括りにすると「DX(デジタルトランスフォーメーション)の加速化」に尽きるかと思いました。

各社対応見ていると、イメージ的には元々「DX取り組まないといけないなーと言っていた企業」→「もう今すぐにでもやらなきゃ的な企業」に、「自社のビジネスモデルをデジタル化するなんて考えもしてこなかったような企業」→「んー、デジタル取り組まなきゃいけないのかも・・・?でも無理だよね?どうする?的な企業」ぐらいにはなってるんじゃないかと感じています。

前提として自粛・STAY HOMEが向こう1,2年継続するだろうという見解で書いています。個々人の希望や行動がどうであれ、社会全体としてはそうしないともうダメな流れに来ているのではと感じています。そうなると、一部例外を作っていいという話でもなくて、例えば建設現場はテレワーク無理だろと言いつつ清水建設からコロナ感染者による死亡事例が出てしまった時点で、3密を回避した建設方法というのを0から考えなくてはいけないぐらいに感じます。遠隔で全ての機器を操作するとかですかね。

ちなみに、この辺をいい感じに背中押そうとしているのが、巷で話題になっているSmartHRの広告です。

これ自体をDXというのはあまりにもおこがましいですが、わかりやすく今までの慣習がいかに非生産的で現代社会においては不必要なことなのかを国民全体に問いかける、もはやプロパガンダに近いものを感じます。

DXっていうと人によっても定義違うし分かりづらいので、あらゆるもののデジタル化・IT化の加速という意味で捉えると、先に挙げた事例と重複するものも含め例えば以下のような事象。

・スポーツ→身体能力はそのままにバーチャルな空間で競えるようになる ※F-1とか既に近い物が実現していたり、ゴルフとかもいけそう
・観戦(スポーツ/演劇/音楽など)→オンラインの会場になる
・教育→オンライン授業
・仕事→テレワーク、オンライン会議
・医療→オンライン診療、遠隔医療
・建設→遠隔建設
・製造→遠隔製造、ロボット化、3Dプリント技術の発達
・飲食/買い物→宅配や配達/ECがより一層普及
・行政→すべて電子化
・娯楽→カラオケ、雀荘、映画館、遊園地などのバーチャル化

とかとか。

で、自分で書いてて思ったのが、この中には、

「本来もう圧倒的にデジタル化すべきでスタートアップ企業とか個人でもイノベーターは実践している・実践に向けて動いていることが、慣習というか昭和の経営によって日本人のほとんどがやろうとしなかったこと・拒まれてきたこと」

と、

「もう少し妄想的な話。技術的にも難易度高いし海外見ても誰もやってないけど、こういう未来が来たらもっと便利で合理的な社会になるようなこと」

の2つのレイヤーがあると思っていて、今回のコロナの中に少しでも希望の光を探そうとするのであれば前者は平成30年かけても進歩しなかったのが(まさに失われた30年)、システムの再構築の過程で圧倒的にBeforeコロナより凄まじいスピードで変化できるようになること。

前者の変化が当たり前になることで、前者を動かすことに躍起だった人たちがようやく後者を考えるフェーズに移行できるといった次第ではないでしょうか。

リアルでの体験に対する期待値・価値がより高まる

半強制的にこれらの変化が起きることによって、STAY HOME(デジタル・オンラインの生活空間への移行)で成立することが実は結構多いことに皆気付き始めます。だからこそ、それって本当にリアルでやる必要性ある?という「?」が、一部の意識高い系人間だけじゃなくて、世間一般の脳内に刷り込まれていくと思っています(そうあってほしい)。

ライブだからこその凄さというのは、ソードアートオンラインの世界ぐらいの仮想現実が実現しない限りは完全にオンラインに移行することはないでしょう。

そういったものには引き続き「リアル体験」が必要ですが、もしかしたら会場は全てソーシャルディスタンスが保たれた設計に変更しなくてはいけないかもしれません。いよいよ、東京では成立せず、地方を開拓していくことになります。

あらゆる「集結する場」というのが地方に拡散していくことによって、初めて住も都市セントリックではなくてもよくなるかもしれません。

そして脱昭和へ

WEEKLY OCHIAIで最後に冨山さんが締めくくっていた、昭和から脱せるってのが、個人的には結構ハラオチしていて、「Afterコロナのこと考えるとこうだよね」とかおじさん達が会話しているのをよく耳にしますが、現場からすると「(いや、それ3年前からずっと言ってきたやないですか)はい、そうですよね!」と、ようやく前に進める感が生じているのが、今の状況なんじゃないかと思います。

デジタルネイティブな人たちほど、今まで考えてきたことがようやく実践にうつせる、そして更に一歩先の未来を考えられるようになる、

そんなエキサイティングな世代交代が、今、まさに起き始めようとしているのではないでしょうか。

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Ryohei Takagi
いつも読んでいただいてありがとうございます。サポートいただいた金額は、常日頃の感謝を込めて妻への労いに使用させていただきます。