武術的老子解説
原文
人の生は柔弱なりて、その死は堅強なり。
草木の生は柔脆なりて、その死は枯縞なり。
故に堅強は死の徒、柔弱は生の徒なり。
これを以って兵強ければ滅し、木、強ければ則ち折れる。
強大は下におり、柔弱は上におる。
解釈
人は生きていれば柔らかく弱いものだ。
死ねば、硬くこわばってしまう。
草木は生きていれば、柔らかく脆いが、死んでしまえば枯れてひからびる。
ゆえに堅く強いものは死に近く、柔らかく弱い者は活き活きとしている。
これを考えれば、兵も強ければ滅んでしまうし、木も堅くて強ければ折れてしまう。
強大なものは下にあるのが良いし、柔弱なものは上にいるのが良い。
コメント
単純なことを単純なまま繰り返しても技は上手くならない。
単純な中に複雑さを見つけること。
ブラックボックスのふたを開けて、中身を一つ一つ、よく観察してみることだ。