家族と迎える、新しい年。
柔らかくも、しっかり芯のある人間になりなさい。幼い頃、母は言葉遣いやしきたり、礼儀マナーに本当に厳しい人で「どんなときも、自分で自分を律する」、いつの日かこの言葉は私たち親子の約束だった。
昨年の初め、フリーランスである私は、なんとも言えない大きな行き詰まりを味わっていた。小さな理由がかさなって、劣等感とともに「このままじゃいけない」となにかにかられる恐怖感だった。小さくともたしかに何か変わる自分を感じたい、そんな気持ちもあったと思う。毎日のように本屋に行っては、焦るように