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未来を予報する仕事について聞いてみた

こんにちは。WHITEのサービスデザイナーの酒井です。
WHITEでは新規事業づくりをお手伝いさせて頂くときに、シナリオプランニングという手法を使うことがあります。

「今」ではなく「未来」を考え、そこから逆算して課題を設定し、事業を考えていく手法です。

今回は「未来」を考える専門の会社、未来予報株式会社の宮川さん、曽我さんにお話を伺いました。

未来予報株式会社(VISIONGRAPH Inc.)
未来像<HOPE>をつくる専門会社。大手メーカーやスタートアップとともに、リサーチに基づく未来のストーリーやビジュアルを作り出している。『10年後の働き方』(インプレス)を発売中。

3回にわけて
1回目は「未来を予報する仕事について聞いてみた」
2回目は「未来予報株式会社の作り方」
3回目は「新規事業を作る人にはHOPEが必要だ」
をお伝えできればと思います。

未来予報株式会社のお仕事

ーー未来予報株式会社ではどんなことをやられているのでしょうか。

曽我:最近は、何かアイデアがあって事業化するというより前の段階の仕事が多くて、アイデアとかコンセプトを作るまでのリサーチ、アイディエーションというご依頼が多いですね。

ーー依頼してくるのはどういう人ですか?

曽我:企業の中の研究所、メーカーのデザインチームの方が多いですね。経営企画の人からも相談があるんですが、それは社内勉強会などの講演依頼という形が多いです。

ーー依頼はどういう状態で来るんですか?

宮川:例えば、2030年を考えてコンセプトモデルを作り、展示会や発表会で出したいという形ですね。事業化の前の段階のお話が多いです。

ーーリサーチ+アイディエーションはどのような手法をとられているんでしょうか。

曽我:2012年に未来予報の活動を始めたので、SXSWなど北米を中心に毎年、定点で観測していて事例を全部集めて資料化もしています。そのストックがかなり自分たちの頭の中にあるんですね。なので2030年こういう未来があるよねっていう仮説が頭の中にすでにあり、それがベースとなっています。

宮川:私達の場合、具体的なことではなく概念的なリサーチをするんですね。例えば「フィンテック」って言われたらブロックチェーンで金融会社同士がこうなるとかではなく、「金とは情報の交換である」だったり、お金の形が変わる、お金のやり取り方法が変わる、という考えを持ってリサーチしていくので、単なるテクノロジーの話じゃなくなるっていうのが面白いと言って頂いてる感じですね。

未来を議論するイベント「SXSW」

ーーSXSW以外で注目しているというシーズというか技術情報とか、イベント等はありますか?

曽我:いくつかここ(DMM.akiba)に入居している人がVIVA TECHNOLOGYに行くとか、結構話は聞いたりはしているけど・・

宮川:そういうイベントは今の話が多いのかもしれないですね。その先を見てるようなイベントってのが実はそんなに多くないのかもしれない。私達は専門が今ではなくて、少し先の未来なので。

ーーSXSWは未来を語るイベントということなのでしょうか?

宮川:例えば、「フィンテックカンファレンス」とかになるとどうしてもやっぱそのその技術の話が中心になるんだけなんですけど、SXSWはテクノロジーだけでなく音楽部門とか映画部門があるんですね。そういう人達って今面白いものじゃなくて、この先面白いものをコンテンツ化する人たちが多い。SF作家や映画監督も今のAIじゃなく先のことを描く。アーティストが来るからビジョナリーでそれを表現できる人達が多く来ることが他と違う点ですね。

SXSW(サウス・バイ・サウスウエスト)
毎年3月にアメリカ合衆国テキサス州オースティンで行なわれる、音楽祭・映画祭・インタラクティブフェスティバルなどを組み合わせた大規模イベント。
※2019年6月から未来予報株式会社が日本事務局を努めていて、各種相談を受け付けているとのこと。→お問い合わせはこちら

次回:未来予報株式会社ができるまで

ーーお話を伺ってみて、ネットでSXSWの情報見てもお二人と同じことはできないと思うんですよね。



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