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逸脱した存在 by. 木森 林林

『辰と龍』

“干支の辰”
それは方位を意味し

動物や空想上の生き物と密接にあるのは
様々な逸話がある

今年の甲辰(きのえたつ)から来年は乙巳(きのとみ)へ
これらは六十周期で繰り返し

時代背景や価値観といった事象は
新たに生まれ変わり創造されるとも云われている

昇竜のようにあらゆるモノゴトが上昇し
躍動する年へと祈願した年始から今日まで

変化と挑戦
出会いと別れ
そして再会と

あらゆる事象が凝縮された目まぐるしい年だった

ワタシもまた
生まれて今までの軌跡を辿るような
とても感慨深い1年になった


photo : 手水 (Rinirn Komori)




- 逸脱した存在-


今年の1年はワタシが生まれ今に至るまでを
回想するために必要な時間となった。

それは幼少期から現在まで、
家族や友人、育った環境から生まれた場所まで

殆ど全てに足を運び、
当時の記憶をもとに今のワタシの根源を見つめた。

分かったことは全てに因果関係は存在し
あらゆるモノゴトに対して感謝している今のワタシは

当時に知り得なかった事象や内面的な変化までも
走馬灯のように蘇り繋がっていた。

以前の記事でも記したように
『特異な環境』で育ち現在に至るまでの経験は、

小学生や中学生時代のワタシが
興味関心を抱いたモノ、場所、人も今考えると
どこか逸脱していたのかもしれない。

そう感じた理由は
幼少期と同じく自転車で故郷を散策し、

ゆかりの地を周る上で
当時のワタシが無意識に移動していた距離、
慣れ親しんだ場所が今考えても

『なぜここまでの距離をどうやって』
『なぜ小学生の子がこの場所を』

と思えたからだ。
ただその感覚的な行動原理を言語化することは難しく、

今言えることは
全てが直感と本能的だったことは間違いない。

ここから既に “SHAPES OF LIFE” の概念は生まれていたのかもしれない。


- 縁起 -


空想上の生き物で神格化されている「龍」の存在は
多くの色に分かれ世界各地で様々な逸話がある。

「辰」とは冒頭で記したように干支の方位であり
「龍」と混同されることもあるが、

今の現代ではその神話性や個人の考え方や解釈により
『古来からの教え』以上の効力を発揮することも
多くの場面において少なくないのではないか。

その一つに “縁起” という考え方がある。

古くから神格化された存在は
あらゆる場所で崇拝され、
内面に語りかけるようなエネルギーを頂くこともある。

ただそれらは、
行く先々での出会いや『ご縁』という事象により
自ら共鳴し、引き寄せた感覚や相手も同様に感じる様子が、

「目に見えないナニカが助け導いてくださっている。」

そうした思いや感謝の念を伝える対象が、
一つの偶像としての「龍」でもあるとも考えられる。

そしてその存在が街中や生きる上で
具現化されたモノとして目の前に現れたとき

どこか厳かな気持ちになるのも妙に納得する。


- 見えるモノと見えないモノ -


前述の見解はワタシの解釈に過ぎないが、
こうした一連の成り立ちがどうであれ
『ご縁』とされる存在は場所や出会う人、物と多岐に渡り

記憶に残る印象的な存在がその全てなのだろう。

ただそれらは自ら遠ざけない限り
周り回って意味を成す。

その再会を果たした時にワタシは
“真のご縁” を垣間見る様にも感じている。

見えるモノや起きた一瞬は
とても意味深い事実として変わりはないが、

その一瞬の受け取り方や捉え方次第で
見えないモノにまで繋がる感覚は
また新たなご縁を紡ぎ長い年月の中で繰り返される。

もしそれが
ワタシ達の生きる世の中の仕組みとするならば、

見えるモノが生まれるまでに
見えないナニカの働きが
今を生きる全てなのかもしれない。


- さいごに - 


ここまで見てくださりありがとうございます。

冒頭で記した通り、
今年はワタシにとって多くの学びを得ながら視野を広げ、
「原点や初心」というモノと触れる機会が多くありました。

それは今を生きる環境に始まり、

人間関係やこれまでの仕事や趣味、過去現在へと
関心があるモノ全てを振り返りながら繋ぎ合わせ、

それらの繋がりが自然なカタチで
原点や初心へと戻る機会となりました。

時にワタシ自身も心境の変化や周りの動きも活発になり、
まさに龍の様な上昇の過程で波打つ動きはそのものだったように感じます。

ただその過程で『本来あるべき姿』を見直したとき、
ワタシだけでなく身近な人の異変や、これまでの当たり前だった価値観にも変化があり、

全てがポジティブに考えられない時期もありましたが、
これら全ても今後の生き方を見定めるために必要な

“目には見えないナニカの働きかけ” 
だったのかもしれません。

その根源は
『各々の今』にとって必要な変化であるからこそ、

今年はワタシにとっての節目の年に起こった必然の出来事と解釈しています。

同じ様に読者の皆様もそうした巡り合わせを感じた際は、
是非「創造する未来への伏線」のような前向きな解釈で乗り越えていただければと思います。


photo : 昇竜 (Rinrin Komori)


木森 林林 (RINRIN KOMORI)




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