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頑張って勉強しようか

仕事がら社内講師をやるこのが多々ある。
主に若手社員に集まってもらって、技術的なことを話す。
なるべく聴講者が眠くならないように、面白おかしく話そうと思うが、内容が内容だけに、全て漫談のように話すことはできない。

何度も同じ面子の人たちに向かって話していると、どうしても気付いてしまうことがある。

聴講者の眼差しだ。

真剣な眼差しと表現は良くないがぼっーとした眼差し。
ぼっーとした眼差しと人は必ず居眠りをする。

必ずと言って良いほど同じ人だ。
これも言い方が良くないが、話す立場の方から言うと、居眠りするくらいなら無理して出席しなくていいのに、と思う。

その眼差しの差は、明らかに執着の問題だと思う。
学びたいと心から思うか、時間潰しをしているだけか・・・。

ぼくの方からはいくつもの眼差しをそれぞれ比較しながら見ることができるから、その違いが明確にわかってしまう。
聴講者の側からは、ぼくからそんな風に見られていることが全くわからないんだろうな。

ぼくはそこで真剣な眼差しの人を見て話したい気持ちをグッと抑えて、ぼっーとした眼差しの人を顔を敢えて見る。

目が合えば、瞬時に目付きが変わるが、だが元に戻る時間もあっという間だ。

それを嫌がられないように注意しながら何度も繰り返す。
そうすれば真剣というまでにはいかないが、通常の目付きにはなる。

それで一安心。

せっかくの学びの場だ。
寝て過ごすにはもったいない。

ぼくには持論がある。
勉強を続けていれば、学んだことを仕事に活かせる、学んでよかったと思える瞬間が必ずやってくる。

その時までぼくはひたすら我慢だ。

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鈴々堂/rinrin_dou@昭真
小説を読んでいただきありがとうございます。鈴々堂プロジェクトに興味を持ってサポートいただけましたらうれしいです。夫婦で夢をかなえる一歩にしたいです。よろしくお願いします。