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通勤電車の中を見渡してみる。

会社帰りのサラリーマンの顔がいくつも並ぶ。

若い人、年配の人、痩せた人、オールバックの人、皆同じような格好をしているが、それぞれに違う顔をしている。

当たり前のことだけど・・・。

その人の人生観は、その人の表情に表れるとよく言われるが、ぼくにはなかなか読み取れない。

でも、きっとそうなんだろうな。

若いサラリーマンの顔を見てみた。

ぼくはあんなにきびきびした顔をしていただろうか。

中年のサラリーマンの顔を見てみた。

ぼくはあんなに風格のある顔をしていただろうか。

同年代風の年配のサラリーマンの顔を見てみた。

ぼくはあんなに柔和な顔になっているだろうか。

それぞれの年代の人が、年代に応じた良い表情をしている。

ぼくは今までどんな顔をしてきたんだろうか。

自分がどんな表情をしていたなんて覚えてないと言うか、思い返せばそんなこと気にもしてこなかった。

ただただ生き急いで、気難しくて悲壮な顔をしていたような気がする。

他のサラリーマンがぼくの顔を見て、"辛そうな顔をしているなぁ"、とか思っていたのかもしれない。

もしそうなら、ちょっと嫌だなぁ。

他人と比べて自分を卑下する必要はないが、何か余裕のないギスギスした人生を送ってきたように思われるのは嫌だ。

確かに若い頃は時間とデッドヒートするように生きてきたことは否めない。

それじゃ良い表情にもなれない。

還暦に差し掛かったがまだまだ時間はある。

穏やかでゆとりのある人生を送りたい。

そうすれば自分だけの自分らしい顔になれるだろうか。

他のサラリーマンが羨むような・・・。


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鈴々堂/rinrin_dou@昭真
小説を読んでいただきありがとうございます。鈴々堂プロジェクトに興味を持ってサポートいただけましたらうれしいです。夫婦で夢をかなえる一歩にしたいです。よろしくお願いします。