【連続note小説】日向食堂 小日向真司70歳
真司の70歳の誕生日だった。
真司と幸次の家族の家族が、優子の家に集まって祝いをすることになった。
この日は冬の寒い日だったので、お鍋でパーティをすることになった。
真司は孫たちに囲まれてご満悦だった。
「私が料理するより、お父さんがやった方がみんな喜ぶんだけどね」
優子が拗ねたように言った。
「姉さん、それじゃ意味がないよ。
頑張って作ってよ」
幸次が茶化した。
優子:「えーっと、味付けはどうしようかな?」
キッキンで鍋を作っていた優子は、ふと後ろに人の気配を感じた。
振り返ると真司が立っていた。
真司:「おれがやろうか?」
幸次:「はいはいはい、お父さんは座ってて」
幸次がリビングへ真司を引き戻す。
幼い孫たちも真司のズボンの裾を幸次といっしょに引っ張っている。
優子:「そろそろお鍋が煮立ってきたから・・・、えっ」
もう真司がキッチンの中にいた。
幸次:「はいはいはい、またか、お父さん、戻って、戻って」
幸次と孫たちがまた真司を連れ戻す。
幸次:「お父さん、それはもう職業病だな」
<続く…>
<前回のお話はこちら>
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