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残業の価値
管理職になってから、残業をすることがなくなった。
仕事がない訳じゃないが、なるべく定時で片付けて退社するようにしている。
たまに時間外に打ち合わせの予定を入れられて、帰宅時間が遅くなることがある。
何故だろうか、そんな時は時間を浪費したような気分になる。
若い頃は当たり前のように残業をしていた。
日付が変わるまで残業することなんて、珍しくなかった。
徹夜することも何度もあった。
若かったから体力も気力も充実していたが、やはり徹夜や深夜まで仕事をした翌日は、仕事の効率も上がらかった。
はっきりしたことは言えないが、仕事の効率は半減していたかもしれない。
それが今ではどっぷり残業のない生活に慣れてしまって、たった一時間の残業が時間を浪費したように感じてしまう。
この心境の変化はどう言うことなのだろうか。
若い頃の時間管理なんて、はっきり言ってでたらめだった。
やれもしないのに、やります、やりますと仕事を安請け合いして、自分のキャパとのバランスなんて考えないから、果てしなく仕事をしていた。
歳を取って、自分のキャパをちゃんと把握できているから、必要以上に仕事を背負い込まない。
もちろん緊急時は別だ。
キャパ以上の仕事を振られたら、それ相応の時間を確保してもらう。
それが交換条件だ。
そんなことが普通にできるようになった。
それが良いのか悪いのかわからないが、早く家に帰ってリラックスすれば、翌日の仕事の効率も上がる。
長いこと仕事をしているうちに、そうすることが効率的だということが、無意識のうちにわかってきたのだろう。
だから明日のために早く帰って充電をしたい。
たった一時間だが、ぼくにとっては明日のための貴重な一時間なんだ。
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