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飛び出し坊やは危ないやつ?

ぼくの住む街にもまだまだ子供がたくさんいる。

小学校が近くにあり、街中を自家用車で走る時は子供が飛び出してこないか注意が必要だ。

そう言いながら、過去に何度か接触しかけたことがある。

建物の陰から飛び出して来る子供は、予測のしようがない。

だから街のあちこちに飛び出し坊やの看板が立てられている。

ご存知の通り、小さな子供が走っている様子をイラストにしたものだ。

大きさも実際の子供の背丈と同じくらい。

ドライバーから見えるように、看板は道路の際から少しだけ車線内に入った位置に置かれている。

そうでないとリアリティがないのだろう。

それはそれでいいのだが・・・。

街の中に幅の狭い道路がある。

自動車が二台すれ違うのにぎりぎりの幅で、しかも路肩がない。

だから家の塀をかすめるようにして走らなければならない。

その道路に飛び出し坊や一人がいる。

この坊やが微妙に邪魔なのだ。

普段は坊やのことを忘れているから、この道路を運転している時に坊やが突然視界に入ってくる。

だから徐行をしなければならない。

運悪く坊やがいる位置で対向車とすれ違う時は、車を停車させなければならない。

しかし、よく考えてみれば、この坊やは自分の役割をちゃんと果たしている。

ブレーキを踏まずに、いやブレーキを踏むのが面倒臭いというのはドライバー側の傲慢だ。

それが本物の人間の子供だったら、文句なんて言わないだろう。

子供と何度か接触しかけたことがある立場で、なんと身勝手な考えなのだろうか。

坊やが邪魔だと言ってしまったことを撤回する。

むしろ坊やに感謝しなければならない。


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鈴々堂/rinrin_dou@昭真
小説を読んでいただきありがとうございます。鈴々堂プロジェクトに興味を持ってサポートいただけましたらうれしいです。夫婦で夢をかなえる一歩にしたいです。よろしくお願いします。