奈良公園の放し飼いの鹿は怖い?
奈良公園には鹿が放し飼いになっている。
人に危害を加えることはない。
人間を怖がることもない。
不思議なことに、大きな道路がすぐ横にあるのに、鹿が道路に出てきて跳ねられたり、自動車の通行を妨げたりすることがない。
ここを訪れた観光客は、鹿せんべいを買って鹿に食べさせることができる。
それがちょっと・・・、なのだ。
最初は一匹、二匹だから何も問題なく、せんべいをあげることができる。
気が付いたら十匹くらい集まってきて、せんべいめがけて突進してくる。
意外と怖い。
怖いから後退りすると、勢いをつけて追いかけてくる。
さらに怖い。
鹿といえども徒党を組んで追いかけて来られたら恐怖を感じる。
息子が子供の頃に鹿せんべいを買ってやって、鹿たちに食べさせていたが、鹿に取り囲まれて、せんべいを放り投げて逃げ出してしまった。
それ以降、ぼくらは鹿せんべいを買ったことはない。
おそらく普段は群をなしてなくて、一匹、二匹で草をもしゃもしゃ食べている姿が可愛く見えているのだろう。
その可愛い鹿たちがせんべいを見た途端、どこからともなく集まってきて、目の前で群れとなって餌の奪い合いをするから、ギャップの大きさが恐怖心を煽るのだろう。
それにしても、鹿にとっては草よりもせんべいの方が余程のごちそうみたいだ。
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