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過去の恋愛、懐しい日々。忘れられない最後の晩餐。

あの甘い日々は幻想だったのかと思うほど
今は何も感じていない
ただ思い出す
確かにそこにあったことだけ

抱きしめてキスする
そんなたわいもない日常
その日々が愛おしい

もうさよならが近いと分かっていた
それでも一緒にいたかった
相違があるのを知っていた
それでも一緒にいたかった
私の望んでいるものは何も手に入らない
それでも一緒にいたかった
未来の話をしないようにしていた
今どう過ごすかを考えていた
最後の晩餐を体験した
さよならがいつくるか分からないよりはマシだと思った

あの夜どうやって宇宙に飛び出したのか
覚えていない
宇宙への道のりを
でも覚えている
宇宙は幸せで暖かくて
そして違う星座になりたくて
別の方向を向いていた
それが悲しかった

さよならをした瞬間のあの場所
私が世界の主人公だった
あの瞬間だけは私のためだけの時間だった
世界がゆっくりだった
進むのが遅かった
最後と思うときわきわになるまで涙は出ないものなんだね

好きだったな
でも今は感じていない不思議だね
あんなに好きだったはずなのに
あんなに泣いていたはずなのに
忘れているだけなのかな
それとも私の思い違いだったのかな
そもそも彼は存在していたのだろうか
一緒に過ごした日々
消えてゆく花火のようにキラキラと消えてゆく
そんな恋があってもいいよねと思う

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