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女子52kg級パワーリフティング選手のウォーターローディングと水抜き減量3kgを成功させた方法

初めまして、秋田県でパワーリフティングをやっているRINKO(こねちゃん)と申します。

本記事では私がこれまでに4大会連続で水抜きをし自己ベスト記録を更新し続けている【水抜きの方法】について、ウォーターローディングから水抜きまで計画的に行うための一連の流れをパワーリフターの仲間の皆さんに向けてお伝えしたいと思います。

画像はウォーターローディング4日目(初日体重は56.5)と大会当日朝の比較です。

今回(2024年9月の佐賀国スポ)に関しは過去最大の水抜き幅であったにも関わらず、それほど苦しまずに体重を落とすことができました。

ウォーターローディング前の体重56.5kgから当日51.65kgなので、スタートからは約5kg減ですね。

ややこしくてすみませんが、検量前日の朝の体重が54.5kgくらいでのスタートだったので、水だけで約3kg抜いたということになります。

日々の食事や水の質量で翌日の体重が大幅に増減することは皆さんご承知だと思います。

ですので、個人差(性別・体重・落とし幅・季節 など)はありますが私と体型や筋肉量が近い方に関しては普段の体重が階級プラス4kg程度なら許容範囲かもしれません。

画像では見た目はそこまで変わりませんが、当日はむくみが取れてスッキリしています。

当日のスクワットはいつもキツキツなエルゴプロのニースリーブXSがゆるゆるでした。

本記事をオススメする方は以下の通りです。

【こんな方におすすめ】
・ウォーターローディングの方法を知りたい方
・ウォーターローディング中の食事内容を知りたい方
・スムーズな水抜きの方法を知りたい方
・検量後のリカバリー方法を知りたい方
・筋肉量を落とさずになるべく体重を落として検量をパスしたい方
・階級選択で迷っている方
・大会前の減量方法を知りたい方
・減量中の食事管理の仕方を知りたい方(水抜きに向けて)

私は2023年10月に秋田大会でパワーデビューし、1年が経とうとしています(2024年9月現在)。

私はデビュー戦からいきなり水抜きに挑戦し、そこから大会に出る度に2〜3kgの水抜きをして挑んでいますが、毎回自己記録を更新し続けています。

はじめに私のスペック、大会成績は以下の通りです。

りんこ/こねちゃん(1989年生まれ35歳)
女子52kg級(〜57kg級)
身長168cm
ここ1年の平均体重55〜57kg
体脂肪率7〜10%(Inbody)
筋トレ頻度 週3〜5日

・蛇足
食べることが大好き

【大会成績】
・2023年10月 秋田県大会
女子52kg級(検量51.2kg)
 S90 B55 D130 T275

・2024年4月 秋田県大会
    女子57kg級(検量54.9kg)
 S105 B62.5 D155 T322.5

・2024年6月 東北ブロック大会
    女子52kg級(検量51.5kg)
 S105 B62.5 D155 T322.5

・2024年9月 佐賀国スポ
    女子52kg級(検量51.65kg)
 S110 B65 D155 T330

(自己記録を更新し続けていますと言っても2024年4月から6月は全く同じ重量ですが、階級を下げても同じ重量を持てたということで、成長しているということにしてください。)

私が行っている水抜き方法は巷で出回っている情報をかき集めて色々試行錯誤し、回数を重ねるごとに精度を増していると自負しております。

いろんな方のブログ記事やYouTube動画を拝見しましたが、女性の水抜きに関する情報は少なく(ほぼナシ)、主に男性が行っていた方法を参考に自分に置き換えて行ってきました。

その結果、4度の水抜きを経て私の水抜きルーティンがほぼ確立されたので、本編でお伝えしたいと思います!

パワーリフティングにおける水抜きとは

水抜きの方法は一般的に

・ウォーターローディング(水をたくさん飲む)
・食事内容の調整(炭水化物量・塩分摂取量・カロリー摂取方法)
・水抜き(水分カット・お風呂やサウナで汗出し)

が主な流れになっています。

ウォーターローディングとは水抜きのための準備期間であり、数日間に渡り水分を多量に摂取し、一時的に体内の保水力を増やす作業のことであり、パフォーマンスアップにも繋がります。

そのためには摂取する炭水化物量や食物繊維量、塩分量をコントロールすることが重要になってきます。

水抜きの仕組みは、ウォーターローディングで排尿サイクルを覚えた身体が、いきなりウォーターカットをすることで水分を摂取しなくても身体から水が抜けて行きやすい状態を作り出すというものです。


ですので、ウォーターローディング中にカフェインを摂取したり、デトックス作用のあるカリウムを多く含む食べ物を食べたりするのもポイントになってきます。

ですが、ウォーターローディングで水を多量に摂取することでトイレに行く回数が多くなり、それなりに仕事や生活に支障をきたすことにはなってしまうのは一つ難題でした。

水抜きの危険性について(※重要)

ウォーターローディング〜水抜きは正しく計画的に行わないと命の危険性が懸念されます。

飽くまで自己責任で行っていただくので、危険性については十分理解しておく必要があります。

ウォーターローディング中の注意点

ウォーターローディング中に飲む水の量には個人差がありますが、おおよその目安があります。
少なくとも決して簡単に飲める量ではないので、計画的に飲み進めなくてはなりません。
注意点として、がむしゃらに水を飲めばいいというわけではなく、1時間に1リットル以上のペースで水を飲むと低ナトリウム血症を引き起こす危険性が高まります。

低ナトリウム血症とは、腎臓の水分処理能力が追いつかない状態のことで、いわゆる水中毒の状態に陥ってしまします。

水を飲み過ぎることにより血液中の塩分濃度が薄まり、水分と塩分のバランスが崩れることで頭痛や吐き気、痙攣、下痢、倦怠感などを引き起こします。

行き過ぎると意識障害、死に至ることも考えられます。

私はウォーターローディング期間にそのような症状はありませんでしたが、食事内容(特に塩分量やミネラル量)にも気をつけないと危険性が高まるため、本編では食事方法のポイントについてもまとめています。

ウォーターカット〜水抜き中の注意点

ウォーターローディング期間の後は、大会前日〜当日検量までウォーターカットをし、体重の落とし幅によってはサウナや半身浴で水抜きをします。

ウォーターカットに関しては、数日前からの塩分量や、水分を含みやすい炭水化物と食物繊維の摂取量にも気をつけなければなりません。

また、水抜きの注意点としては本来はできるだけ行わないのがベストです。
水抜きはサウナや半身浴をして行いますが、熱による疲労が溜まりやすいため、パフォーマンスに影響を及ぼす可能性があります。

初めからサウナ、半身浴ありきで行わない方が良いのですが、成功体験を重ねてきた私は味を占めてしまっている部分もあるかもしれません^^;

当日のリカバリーについて

当日のリカバリー(栄養補給)は、試合でパフォーマンスを最大限発揮するためにとても重要です。

特に水抜きをしている場合は、塩分やミネラル不足で足を攣ってしまったり、試技の最中に失神してしまう選手もいたりとさまざまな危険性があるので、リカバリーは怠ってはいけません。

私が試合当日に食べたもの、おすすめの食べ物、食べる順番など本編でご紹介してします。

水抜きのメリット・デメリット

水抜きにはメリットとデメリットがそれぞれ大きくあります。

メリット

・筋力を落とさずに体重だけ落とすことができる
・減量期間を長く設けなくても良い
・筋肉のカットが出てテンションが上がる(関係ない)
・検量後のリカバリーが天国に感じる

デメリット

・脱水症状の危険性がある
・検量オーバーの可能性がある
・リカバリーを怠ると試合のパフォーマンスが下がる
・不安でメンタルがやられる

水抜きの一番のメリットは、やはり筋力を落とさずに体重を減らせることです。

私は毎回不安な気持ちに駆られながら2〜3kg水抜きをしていますが、リカバリーをしっかりとすることで試合では思い通りのパフォーマンスをすることができています。

一番のデメリットとしては、脱水症状の危険性があることです。私も、ウォーターカット時に何度か足を攣ったり手の指先に痺れを感じたりしました。ですがこれは3度目の水抜きまでの話で、その経験を経た私は4度目の水抜きではそのような症状の対策をしていたため、無症状で水抜きを成功させることができました。

ですが4度目の水抜きでは調子に乗って体重を増やしすぎていたため、過去イチの水抜き幅になることから不安な気持ちに駆られ、メンタル病みまくっていました。その点においては大きな反省点です。

このようにメリットとデメリットはありますが、リカバリーをしっかりと行えば当日思い通りのパフォーマンスを発揮することが可能です。

国スポ(旧国体)などのようにGLポイントで競うような大会になると体重がより軽い方がポイントが高いため、検量体重を余裕でクリアする選手でも、なるべく体重を減らすために水抜きをしてくる方も少なくありません。

自分に合った水抜きの方法を確立することで、大きなスキルとしての武器になるのです!

ここから先は本編になります。

ウォーターローディングまでの減量、ウォーターローディング〜水抜きまでの詳しい内容をまとめました。

パワーリフティングにおける水抜きの流れ(リカバリーまで)は、ボディビルや格闘技などとは少し違う部分もあるので、参考にしていただければと思います。

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