’すぺしゃる’の向こう側 (2)
愛を探しに出た ぼくとりゅう。旅の向こうに もっと大切なものが あった。本当の幸せを手に入れる方法を 見つけた ぼくの冒険物語。
2)ぼくは、ママの「とくべつ」?
ある日、ぼくは、ふと、思った。ぼくって、ママの「とくべつ」なんだろうか。ぼくたちに、「とくべつ」なものをくれるとき、ママの目は、きらきらしている。ママは、にっこり、わらっている。わくわくしている。ぼくたちも、その時、わくわくしている。
でも、ママは、ぼくを見て、目をきらきらさせて、にっこりわらうときもあるけど。。。ぜんぜん、にっこりしないときもある。特に、宿題をしなくて、ゲームをずっとしていると、こわい。兄弟げんかをした時も、おこられる。弟のたつやとけんかして、たつやが泣くと、ものすごく、怒られる。たつやは、ママの「とつべつ」で、ぼくは、ママの「とくべつ」じゃないのかな。
ぼくは、ママの「とくべつ」になろうと、決めた。ママの目が、きらきらすることを、やってみようと、思った。でも、なにをすれば、いいのだろう。。。
ママは、いつ、きらきらする? おにいちゃんが、テストでいい点をとったとき、きらきらしてた。おねえちゃんが、ダンスの発表会でおどっているとき、きらきらしてた。たつやは、まだ小さいから、クレヨンでまるをかいただけでも、ピーマンを食べただけでも、ママは、きらきらして、ほめる。でも、ママは、いつ、ぼくに、きらきらしてる?いろいろ考えたけど、あまり、思いつかなかった。今のぼくは、きらきらが、まだ足りないのかもしれない。
つづく…
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