Serpant a Plumes 2018 / Domaine La Calmette
<タイプ>
赤
<生産者>
Domaine La Calmette
<品種>
マルベック50%・メルロー50%
<産地>
フランス・カオール
<価格帯>
3500円前後
<コメント>
5日に分けて飲みました。
開栓直後はブラックチェリーの香り。赤黒い濃い目の液体で、アルコールも14%なのでグラスの縁を滴ります。アタックに甘みが強く、適度な酸味、旨味もあって強い黒系果実の濃縮感。ブルーベリーやカシスよりはやはりブラックチェリーの印象で、スミレのニュアンスも。シナモンや針葉樹のニュアンスも濃縮感の奥に顔を出します。温度が下がってくるとさすがに少しアルコールを感じますが、アルコール度数14度とは思えない飲みやすさ。タンニンは少し荒々しさもありますが、穏やかな範疇かと思います。この辺りは若さ故なのでしょうか。余韻はあまり長くはなく、すっきりしていますが、少し甘い果実感を感じます。
2日目はプラム、ラズベリーやクランベリーを思わせる赤系果実の香りが中心に。また黒鉛や杉のニュアンスが強く、やや尖った感のある風味にかなり印象が変化。またタンニンが勝っている印象で、後味が渋くなってしまいました。1日目と打って変わって飲みづらくなったので、驚きです。
3日目。赤系果実の香りは変わりませんが、2日目より熟れた雰囲気を感じました。2日めに感じた刺々しさやタンニンは落ち着き、酸味が全面に出てきたので、少し梅のような印象も感じます。アタックの甘味やボディの旨味も引き続きあるので、1日目の飲みやすさとは少し趣が違いますが、これはこれで美味しいです。
4日目も印象は同じです。少しだけ酸味が後退し、タンニンと渋みが際立った後に甘味がじんわり出てくるような変化をしているような気もしますが、この時点では気のせいや体調、食べ合わせのせいかなという思いも。
しかし、5日目となると明らかに酸味は後退し、渋みやタンニンも落ち着き、明らかに甘味が際立ってきました。香りも1日目のブラックチェリーやスミレ、2日目以降のラズベリーやプラムが共存する印象で、とてもよくまとまった味に。黒鉛や杉のニュアンスも引き続き乗っており、5日目にして開いた、ということなのかもしれません。
<感想>
5日間、日によって目まぐるしく表情を変える魅惑的なワインでした。個人的には1日目>5日目>>4日目>3日目>>>2日目といった感じ。さすがに飲みきってしまいましたが、5日目でも極端に果実味が衰えた印象はないので、6日目以降でも全然飲めるのではと思いました。
結論として、今飲んでも十分美味しいのですが、もう少し置いてもきっと美味しくなるのだろうな、という印象。コルクも非常に長いものを使っていたので、熟成にも耐えられるワインなのでしょう。
<点数>
78点
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