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When a piece of pink rice paper hits the glow of a cigarette 2017 / Anders Frederik Steen

<タイプ>

<生産者>
Anders Frederik Steen
<品種>
ピノ・ノワール 100%
<産地>
フランス・アルザス/ローヌ
<価格帯>
8000円弱

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<コメント>
アルザスの自然派、ローラン・バーンワルトからの買いブドウを用いたローヌ自然派のワイン。薄めの色合いから好みの薄めエレガントタイプではないかと期待しチョイスしました。3人で飲んだので、1日目で多くを消費し、その後2日間で飲みました。

開栓すると香りは樽の要素が非常に強いです。グラスに注いでも、ワイン樽や新樽の針葉樹感や香ばしい感じでは無く、ウイスキーそのものの様なスモーキーで強目の香りが支配的。色合いは非常に薄いピンクからオレンジで、完全に赤というよりロゼの雰囲気。味わいは少しの甘みとアセロラの様な酸味、わずかなタンニンがありますが、とにかく上述の樽感が前面にあって、その後ろにわずかにドライプルーン、干しイチジクや干しぶどうのニュアンスもあります。また自然派っぽい豆感も少し。少し経つと赤系果実味と樽が融合した香りが良く香ります。余韻は蜜のような、柔らかく甘い感じで長めです。
2日目は少し樽が落ち着いた印象で、その分若干ドライフルーツ的要素が強く感じられますが、基本的には1日目とあまり変わりません。3日目は結構な澱がある底の部分だからか、だいぶ旨味が乗って、栗や茹で落花生のようなホックリした雰囲気でバランスがいいです。少し土っぽさもあり、樽の要素に負けない個性がしっかりある印象です。

<感想>
薄い色の自然派ピノ、という事前の想像とはまったく違う非常に個性的なピノでした。とにかくウイスキーの様な樽要素が強く、テクニカルデータを見ると古樽で熟成とのことなのですが、ワインの古樽から生み出されたとは思えない風味。ウイスキーの古樽か、ウイスキーに使うシェリーの古樽か、そのどちらでしょうか。ワインの地自体は色通り、あまり強い印象はなく、味わいのバランスは良いですが、果実味は樽香に完全に持って行かれてしまっている印象でした。いわゆる、樽が勝ってしまっているワインだと思うのですが、樽の風味も独特なので、人によっては好みにがっちり嵌るワインでもあるように感じました。個人的には、底の部分に関しては旨味も乗って、またおそらく3日目だったこともあって樽香も落ち着き、なかなか好みでした。惜しむらくはコスパの悪さで、ブルゴーニュの主要村名ぐらいの価格はするので、ちょっと変化球として挑戦するにはコスパに難があると思います。
ロゼ的なベースに強い樽香ということで、合わせられる食事の幅は広い印象でしたし、うまくマッチした際のマリアージュはかなりポテンシャルがある様に思いましたが、残念ながら3日間の間に良い組み合わせは見つけられず、なかなか難しいワインでもあるかなと思います。これをペアリングに入れてマリアージュを生み出せるソムリエは相当な実力者なのではないでしょうか。また、飲み頃としても難しく、もう少し置いて樽香を馴染ませた方が良い気もしますが、フレッシュさが樽香に対置する様になるべく早く飲んだ方がいい気もしてしまい、時間変化の想像がつきづらいワインでした。

<得点>
77点

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