Kiffe Kiffe 2019 / Lolita Sene
<タイプ>
オレンジ
<生産者>
Lolita Sene
<品種>
Ugni Blanc ユニ ブラン(=トレッビアーノ) 100%
<産地>
フランス・ラングドック
<価格帯>
5000円前後
<コメント>
ほぼ飲んだ経験のないラングドックのワイン。なかなかいい感じのエチケットと好きなタイプであることが多いオレンジということでチョイスしました。品種も初めて飲むユニブランです。3日間で飲みました。
1日目はフレッシュさがまず溢れ出る感じです。微発泡で、金柑のような柑橘、パッションフルーツ系も少しありフルーティ。しかしその奥にシナモンやコショウ系のスパイス、キャラメルの感じ、タンニンなども感じられます。優しい甘みと穏やかな酸のバランスも良好。ドライでナチュラル、しかしアルコール度数の低さや品種からは想像しづらい複雑性もあり、単純すぎないとらえどころのなさが魅力的です。余韻は少し青みもあって意外にも長いです。
2日目になるとチリチリ感は飛び、フルーティーさ、フレッシュさも落ち着きます。自然派を感じさせる酵母感、梅や酸化のニュアンスも。旨味が目立つようになり、薄うま系の印象に。3日目はボトル下部故とろみが尋常じゃないです。澱もすごい。白胡椒+マーガオのような爽やかなスパイス感、強い旨味、穏やかな甘味、味噌のような雰囲気があり、非常にいい感じです。
<感想>
自然で軽いタイプを想像していましたが、思いの外複雑性が高くとらえどころのない魅力があり、飲みやすいながらも心に残るワインでした。開栓後の変化も楽しく、また底の部分はかなりいい感じです。食べ物的にはチーズと非常に相性が良く、食中酒というよりは食後にチーズとゆっくり楽しむのがいいような感があります。この生産者のワインはちょっと他も飲んでみたい気がしますね。
飲み頃的には今飲んでいい感じです。置くとどうなるか想像はつきませんが、前提としては早飲みタイプなのではないかと思います。開栓後の酸化が早いような気がしたので、長年置くのはリスキーかもしれません。ラングドックのユニブランにしてはかなり強気の価格設定ですが、面白いオレンジワインでした。今まで飲んだものだと、Slobodné Oranžista 2018やグラスで飲んだチェコのオレンジなどにも似ているものがありましたが、どこかこちらの方が上品で綺麗にまとまっている印象で、その辺りが流石フランスなのかなという気がします。もちろん先入観もあるのでしょうが...
<点数>
80点