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Fixin 2014 / Domaine Denis Berthaut

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<タイプ>

<生産者>
Domaine Denis Berthaut
<品種>
ピノ・ノワール 100%
<産地>
ブルゴーニュ Côtes de Nuits Fixin
<価格帯>
4000円前後

<コメント>
3日に分けて飲みました。前回に引き続きブルゴーニュのピノ・ノワールです。比較的手頃な村名で、飲み頃と思しきヴィンテージが入手できる銘柄だったのでチョイスしました。

開けた瞬間、経験があまりなくてもこれは飲み頃だ!とわかる(気がする)魅力的な香り。要素としては甘やかなドライプルーン、革、タバコ、赤い果実、腐葉土、キノコ、鉄などが感じられます。また、抜栓後少し経つとべっこう飴の様なニュアンスも感じました。非常に要素が多く、ボリュームもなかなかのもの。グラスに注ぐと色合いは綺麗な赤紫、エッジがわずかにレンガ色な気がします。味わいはドライですが、酸味は穏やかで、タンニンは完全に溶け込み、結果としてエキスの甘味をじんわり感じられる優しい味わい。かと言って水っぽいという感じではなく、ミネラル感や旨味もかなりある感じがします。エレガントかつ透明感があって染み渡る様です。全体的には赤い果実感があるのですが、特定の果実という感じではなく、想像上の赤い果実という印象なのが不思議。また、それら赤系果実と革やキノコと言った茶系の要素とのバランスが絶妙です。余韻も十分で、エレガント。バニラやわずかに青いバナナと言ったニュアンスが感じ取れます。このワインを飲んでいて不思議だったのはアルコール感で、当然露骨なアルコール感や棘は全くないのですが、喉を過ぎたあたりでアルコールの暖かさを感じる様な印象を受けました。他のワインではあまり感じたことのない感覚でしたが、透明感がありすぎて引っかかりなく一気に液体を喉まで持って行ってしまうからでしょうか。
2日目もダレることはなく全体的にはあまり印象が変わりません。酸味が少し前に出た感じもありましたが、甘味もさらに強くなった様な気もして、1日目よりチャーミングな雰囲気を感じました。
3日目になるとさすがに香りに衰え。また最後の方は少し渋みを感じて味わいのバランスが崩れてきている印象でした。

<感想>
開けてすぐからピークという感じで、飲み頃のワインだったのではないでしょうか。味わいとしては1日目がピークだった様に感じました。本当に美味しく、料理と合わせてもいいですが、単体でも最高に楽しめる味わい。近年評価の高い作り手とは言え、そこまで上級とはされない村名でも圧巻のエレガントさ、複雑性や透明感に感動しきりでした。このワインは村名でもかなり安い方なので、コスパもまずまずいい様に感じます。前回に引き続き、さらにブルゴーニュの魅力に惹きつけられました。
また、一般的に前回の地域名より村名の方が長熟とされるはずですが、飲んでみた感じは全く逆。ワインの飲み頃は非常に奥深く、難しいですね。

<得点>
92点(90+2)

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