Vosne Romanée 2006 / Domaine d'Eugénie
<タイプ>
赤
<生産者>
Domaine d'Eugénie
<品種>
ピノ・ノワール 100%
<産地>
フランス・ブルゴーニュ・ヴォーヌロマネ
<価格帯>
10000円弱
<コメント>
前回飲んだ村名ヴォーヌロマネRobert Sirugue Vosne Romanée 2011はまだまだ固く、早すぎる印象しか受けなかったのでもう少し熟成の効いたヴィンテージでリベンジ。狙い通りよく熟成していたため早めの2日で飲みました。
開栓直後から熟成を感じる熟れた香り。ボリュームはなかなかです。色はあまり熟成感を強くは感じませんが、口に含むと若いピノとは完全に異なる味わい。とにかくキノコ感が強く、革、腐葉土、森の下草、ヨード、スモーキーさなど非常に複雑で老獪な風味。特にキノコ風味が印象的で、果実味はかなり鳴りを潜め、フレッシュさはありません。明らかにこれまで飲んだピノとは違うタイプで、甘味はほぼ感じられず、酸味も目立ちません。しかしながら薄い感じもなく、ミネラル、旨味、エキス分はしっかり。全体的な調和もよくとれ、余韻は静かですがエレガントで長いです。
2日目になってもヘタれることはなく、少しアルコール感が強くなってしまった感もありますが安定感がありました。
<感想>
あまり前知識がなくてもわかるようなわかり易い熟成ピノ。香りはキノコや腐葉土といった陰の要素が支配的で大変複雑な構成、一方で味わいは色々な面でかなり削ぎ落とされたタイトなエキスという感じ。かといって、不思議と薄い感じは全くないのはミネラリー故でしょうか。非常に魅力的な一本でした。特にヨードのニュアンスが今まで飲んだワインの中では一番強く、いいアクセントになっているように感じました。エレガントかつ個性もしっかりある大変好みの一本でしたが、欲を言えばもう少しだけわずかに甘味があればさらに良い気がしました。
この前後に飲んだ他の熟成ピノと比べると、分かりやすい個性があって、かつ枯れすぎた感じがない、というとても魅力的なワイン。村名格としてはかなりお高いのですが、同じドメーヌの最新ヴィンテージはもっと値上がりしているので、このヴィンテージを入手できたのはラッキーだったと思います。ただ、これが典型的なヴォーヌロマネのワインなのかはわかりませんが...。また、2006年の特徴、というのがわかるほど経験値があるわけではないですが、2005年や2008年と比べても、熟成が早く進んでいる印象、というのは感じられました。まあ、ワイン差も大きいのではないか、という感じはしますが...。
上記のようにまさに丁度良く熟成しており今が飲み頃という感じで、少ない経験で考えればこれ以上は置いて良くなる感じではないと思います。
<得点>
86点
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