色々なことをあきらめないで!福祉体験からの学び【小学校の現場から】
小学校の情緒支援級で介助員をしています。
今日は4年生が総合の福祉の授業で、車イス体験とブラインドウォーク体験を行いました。
※学年で行う授業は支援級の子どもたちも通常級の子たちと一緒に受けます。
体験の前に、目の不自由な方と車イスに乗っていらっしゃる方からそれぞれお話を伺いました。
質問もたくさん出て、障害を持っている方が普段どうやって生活しているのか子どもたちは興味津々でした。
そして実際に車イスに乗る体験、車イスを押す体験、ブラインドウォーク(目隠しをして歩く)体験、ブラインドウォークをガイドする体験を行いました。
私も介助の都合上、車イスを押すのと、ブラインドウォークをやらせてもらいました。
車イスを押すのは実際に何回かやったことがありましたが、坂道でスピードを出さないようにするのが難しく、相手役の子から「スピードが出ると怖かった」という感想が…自分で乗る体験もしてみないとなあと思いました。
ブラインドウォークは階段の上り下りもあり子どもたちもキャーキャー言っていましたが、私もつい声が出てしまいました。
ガイド役の子の肩がすごく頼もしかったです。
実際に体験してみないとわからないことがたくさんあり、体験することってすごく大切だなと思います。
子どもたちにとって貴重な時間になったと思います。
体験もそうなのですが、伺ったお話がすごく心に残りました。
今日来られた車イスの方は2歳の時に事故に遭われて足が動かなくなってしまったそうなのですが、小学校の時にみんなでドッヂボールをやった時のお話をされていました。
当時松葉杖をついていたそうですが、そのままではドッヂボールに参加するのは危ないですよね。
だからといって参加を諦めるのではなく、みんなでどうしたらその方が参加できるか考えてくれたそうなのです。
そこで、ボールは投げるのではなく転がす、松葉杖で避けたボールは当たったことにならない、としたそうです。
そうすることでずっと当たらずに残ることができてとても楽しかったそうで、今でもそのことを鮮明に覚えています、とても大切な思い出ですとお話しされていました。
だからみんなも色々なことを諦めないでほしい、と。
諦めることは簡単。
でもそれでは我慢することになってしまう。
一緒にやるにはどうしたらいいか、だれも我慢しない方法は何か、考えることが大切なんだとおっしゃっていました。
それから、いつどこでどうなるかわからないのはみんな一緒です。突然なにかができなくなる可能性はいつでも誰にでもあります。
だから、今できていることが当たり前ではないと思っていてほしい、と。
そして、今日体験したように自分と違う人がどうしてほしいのか理解しようとしたり、どうしたらみんなが心地よく暮らせるか考えてほしい、とおっしゃっていました。
たまたま今回4年生に付いていたのでこのお話を聞けましたが、大人にも聞いてほしいなと思いました。
諦めないこと。
当たり前と思わないこと。
他者を思いやり考えること。
私も忘れないようにしたいです。
今回の体験やお話が子どもたちの心にずっと残っていたらいいなと思います。