君のなかで屹立する象徴、それは太陽の塔
『太陽の塔』 森見登美彦
読了レビューです。
文字数:約1,700文字
ネタバレ:一部あり
はじめて読んだときの衝撃が強すぎたらしく、私にとって本作は岡本太郎の手による『太陽の塔』であるかのように感ぜられた。
関東民かつ戦争が遠くなった頃の本邦に生まれた私は、実際に太陽の塔を見たことはない。あくまで概念、イメージとして理解されることを望む。
こうして作者の文体に寄せているのか、はたまた無意識に吸い寄せられているのか知らないが、おそらく作者は太宰治を崇拝せずとも好