写真の『心臓』は、どこにある?
私は写真が好きです。
写真好きでもいろんなタイプがいる。
カメラが好きな人、写真を見るのが好きな人、撮っている時が好きな人。
どれも好きだけど、私は、『撮る』行為そのものが好きなんだなって気付きました。撮っている瞬間が、私にとっての楽しさのピーク。
でも、いろんな展示に行ったり、写真集を見る機会も増えて『写真を見る』ということに興味が出てきました。
いろんな写真を見れば見るほど、その写真たちには心の琴線に触れる『何か』を感じるようになった。
そう思える写真は、本当に少ないのだけれど。
それはきっと、綺麗だとか、美しいとか、そういうのだけではないのだろうなと思う。
例えばだけど、味覚なんかも『記憶』が蓄積される。
『美味しい』という『価値観』は人それぞれ。
それと同じように『おふくろの味』という味はその人にしかわからない特別なものなんだと思う。
味覚と記憶が直結するように、写真にも、視覚と記憶を繋げる何かがあるのだと思う。
『こやまさんの写真は、なんだかあったかくて、懐かしい気持ちになります』と言ってもらうことがある。
私にとっては『私が見た風景なのに、なんで他の人も同じように感じるんだろう』と不思議に思ったいた。
きっとそれは、『懐かしいと感じる記憶』が写真を通して心にリンクされたのだと思う。
『写真を見ても、特に何も感じないよ』っていうことだって、あると思います。
だからこそ、共感したりとか感動したり、感情が動いた写真があったらじっくり見て欲しいと思う。
視覚を通じて、写真の核の部分に自分の気持ちを重ねてみるとまた違った見方ができるかもしれない。
だから私は、『写真の心臓』っていう部分は、写真そのものにあるだけじゃなくて、見る人自身も心で感じるものだと思っている。
『撮っているときの楽しい気持ち』とか『ふと見つけた風景に感じる、懐かしい気持ち』が伝わるような写真。
そんな風に、誰かの心の中の記憶を呼び覚ます。
それができたら素敵だなと思っている。
こやま
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