シェア
キミには何が聴こえてる? キミには何がみえてる? ボクは、目を瞑って、耳を澄まして、彼方の囁きを聴いていた。 ポッツンッ。 何かが、ボクの目頭を打った。 そしたら、スーッと、鼻先まで流れて 『わ〜あ、とっても楽しい滑り台。ありがとう!!』というと 宙にジャンプして、ピシャんと、二つに割れ、弾け飛んだ。 そしたら、また新しいキミがやってきて、キャッキャッいいながら 『ありがとう!!』ってジャンプした。 ボクは、こそばゆくて、こそばゆくて、仕方なかったけど、
僕はトラ。強くて勇ましいトラ。 人間は僕のことを ”アムールトラ” と呼ぶらしい。 僕は、いつも一人で旅をする。 なんでかって?! 出逢うみんなが僕を怖がるからさ、だから誰も寄ってこないよ。人間以外はね。 僕が近づくと、みんな食べられてしまうのではないかと逃げていってしまうんだ。 噛みつきも、食べもしないのに。。。ただ喋り相手が欲しいだけなのさ。 僕は、孤独を纏い流離う(さすらう)よ。 新月の漆黒の闇、星降る夜、僕はどうしようもなく寂しくなるんだ。 そんな時
とどまり蓄える 不安が余剰を創り出そうとすることも 余剰で不安を払拭したかったことも 心に不安の種を撒いて 枯れないように 同じ若くはそれ以下でない花のために 栄養を与え育て続ける 苗木は増てえいくばかりでてんてこまい お手伝いさんにお任せしてたら 自分を見失ってた 土の民は気づいてしまった 物質での幸せは限りがあること 分かち合うことが 自分の幸福となることも たとえ花が枯れ散り落ちたとしても 綿毛となり 風を受け何処へでも飛んでゆけること
その指輪は重荷ですか? サイモンは、ゼラニウムの植木鉢に水を注ぐ手を止めると、胸まで伸びた白髪の顎髭を一定のリズム撫でながら、言った。 この指輪はキミに相応しいと思い、託しました。 ときに投げ出したくなる事もあるでしょう。 それでも怯まず、最善の道具の使い方を見いだそうとする真摯なキミのその姿に、人々は心打たれています。 革命的な発明品は、扱う者によって良い品にも悪い品も変わるものです。そして、どの扱いのが最良であるか?先を見据え公平に判断できるチカラがキミには備わっ
シリウスの宇宙船が迫って来た深夜2時、地上では草木は眠り空気が凍てついていた。 眠らない深海では、思慮深い目のクジラが雄大に泳ぐ。 ジンベイザメの模様がいくつもの発光ダイオードの集合体みたいに、もわぁ〜っとひんやりブルーを燈す。深海の漆黒の闇に微かな輪郭をなぞる。 「ここでは必要ないけど、あの頃の思い出話、みんなとしてみたくてね、光を連れて帰ったんだ。」 一文字で大口、ヒレナガチョウチンアンコウのつぶらな瞳がこちらに向いた。 「えっ!アタシ?見飽きてるから必要ないわ。