”気まぐれ猫”の夜の時間割
夜の過ごし方を思い返してみると、その時々で、異なる"色"があった。
子どもの頃は橙色。
高校生のときは眩しい白。
大学時代は深い紺色とたまご色……。
"いま"をいつか振り返ったとき、どんな色が見えるのだろう。
* * * * *
夜の時間割をざっくり決めて過ごしている。
21時台は戦いだった。
2人の子どもたちがずっとふざけたり、騒いだりして眠らない。
”母らしい”行動ではないかもしれないけれど、待つのをやめたらラクになった。
待つのをやめつつ、子どもを見守る方法
まず、スマホで音楽を流す。
ピアノやオルゴールなど、できれば眠くなりそうなもの。子どもたちが知っている曲じゃなければ文句が出る。
時間を決めて「本を読んでいいよ」と告げる。
ふたりは、思い思いに本を読みはじめる。
5歳の息子は、ラグの上に寝ころんで、機関車や電車が登場する絵本を中心に、時間まで何冊も何冊も読む。
特に気に入っているのは、数字の本だ。1ページからはじめて、最後のページまで数字をかぞえるのを好んでいる。眠くなると「最後のぎゅ」とハグをしに来て、自分でふとんに入って眠る。
8歳の娘は、わたしの弟から譲り受けたゾロリシリーズを選び、図書室のソファに座る。毎回「ゾロリは長いからやめて」と伝えるけれど、絶対にゆずらない。1冊あたり20~30分近く読んでいるので、娘のほうが遅い時間に眠ることになる。
子どもたちが本を読んでいる間、わたしは洗面所にいる。
その日3回目の洗濯を干すためだ。
以前は、子どもたちが寝たあとに干していたけれど、終わらない寝かしつけ疲れで寝落ちしてしまうことがあった。
時間泥棒のスマホも、音楽を流すために置いているので使えない。
子どもたちの様子をたまに覗きながら、洗濯ものを畳んだり、アイロンがけをしたりと、なかなか良い習慣になっていると思う。
好きなことを、好きなだけやる。
子どもたちがふたりとも眠ったあと、だいたい21時半から22時に、ようやくわたしの時間がはじまる。
長期休暇は、急ぎの仕事があればこの時間にやる。
それ以外の時期は、平日の午前と午後に仕事をするので、夜は自分の時間にしている。
多趣味で飽きっぽいのはわかっているので、「今、やりたいこと」に集中していいと決めてみたら、とてもラクになった。
やりたいことは本当にその時々で変わる。
1ヵ月ほど毎日刺繍に明け暮れたときもあれば、ビジネス書を読み漁るときもある。大好きなよしもとばななさんの小説を読み返すのも、何度目になるかわからないくらいだ。
マリオカートのレートを上げることに熱中していたときもあるし(10,000台までいけた)、直近では、イラスト講座を受けながら、合間に美文字練習をしていた。
▼この気質を生かして、勉強や自分時間を楽しむ7つのルールについて書いた記事。
「睡眠」はむだな時間じゃないとわかったら、眠れるようになった。
早く眠るのに凝っていた時期もある。
いちばんよかったのは苦手だった「眠る」をラクにする方法を試したことだった。
わたしの中では、幼少期から「眠る」のは時間のむだだという意識があった。
ところが、1冊の本を読んだだけで魔法のように眠れるようになった。
本の内容は説明しがたいというか……、本自体に”眠れるしかけ”がほどこされているらしい。
( #なんのはなしですか )
「そんなことあるわけない」
そう思いながら手に取ってみたら、魔法のように眠れた。
眠れないときにはこの本を開く。
暗くても見えるように電子書籍版を持っている。本を開いても眠れなかったことは、これまで2回しかない。(100回近く開いたと思う)
▼本についてはこちら。
残念ながら、”日の出”が起きるキーワードになっているようで、夏以外は早く寝たところで早起きできるわけではなかった。
約9年ぶりの ”ひとりの時間”
数ヵ月前から加わったのが、たまに、21時台に銭湯に行くことだ。
これまで8年以上、誰にも頼れずにワンオペ育児をしてきた。
夫が「子どもたちをみてるから、ひとりで行ってきたら?」と言ってくれたのは、この秋のことだ。
子どもたちと何かをしたり、賑やかにしていることもきらいじゃない。
でも、ひとりの時間がないと気持ちを整理できないタイプだったから、とてもありがたかった。
なにかしていないと落ち着かないので、銭湯では、メモを取れない中でも、たくさん考えたり、アイディアを出したりして、日々の執筆に活かしている。
ライフスタイルの変化で変わっていく夜時間と飲みものの話
子どものころは、ねむるのがきらいで、常夜灯だけをつけた薄暗い中で本を読み漁り、小2にして眼鏡になってしまった。
たまーに寝る前にもらえるホットミルクが好きだった。
高校時代は、悩みごとが多かったり、メールの返信を待っていたりして、とにかく落ち着かなかった記憶がある。
カモミールティーをよく口にしていた。
大学時代は、遠距離恋愛だからこそつねに心配だったり(結婚した)、就活がつらすぎて不眠だったりした。全体的に、将来が見えない不安が色濃かったように思う。
そういうときは、たまごスープをつくって、身体を温めてから寝るようにしていた。
いまは、そのときどきで好きなものを飲んでいる。
梅酒のソーダ割りだったり、缶チューハイだったり、これまで好きだったホットミルクやカモミールティーもたまに登場する。エルダーフラワーシロップを水や炭酸で割ったものも好きだ。
”母だから”の時間の制約に悩まされることもあるけれど、かつて抱えていた将来への不安だったり、一人でいるもの寂しさといった悩みが今はない。
しかも、子どものころと違って好きなものが増えたり、自由に選べたりすることは、大人の特権だなあとも思う。
子どもたちが自発的に眠るようになったころ、わたしは何を飲んでいるのだろう。
どんなふうに夜を過ごしているのだろう。
たまに定点観測して、変化を楽しむのも楽しいかもしれない。
▼この記事は、みずのけいすけさんのこちらの記事を読んで書いてみたもの。「朝ver」も書いてみたいなと思いました^^
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