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せい。
愛犬を抱っこした瞬間、するりと腕から滑って、スローモーションのように
階段下へ落ちた。
その瞬間、思わず大きな声を上げてしまった。
愛犬は落下の衝撃と、わたしの大きな声に、驚き、なにが起きたのかパニックになっている様子だった。
落ちて、階段に当たっているはずのに、その瞬間は鳴きもしなかった。
よっぽど、瞬間的な出来事で、まさか落ちるなんて思ってもいなかっただろうから鳴く事すら追いつかなかったんだろう。
すぐに抱き上げ、身体の状態を確認して、泣きながらひたすら謝った。
呼吸も通常通り、歩けている、小走りもできる、座れる、横にもなれる、食べることも飲むこともできる。
事が起きてから1時間経過も、愛犬の様子はいつも通りだった。
わたしがどんな状況でさえ大事にしなければならないのは愛犬なのに、自らの手で傷つけてしまったことへのやるせなさと、自分への苛立ちと、愛犬への申し訳なさと、万が一を考えた時の恐怖で、なんともいえない感情のまま、今を過ごしている。
居ても立っても居られないので、感情を鎮めるために、今朝の出来事を綴ってみた。
いろいろ考えると、本当に怖くて怖くて。
不安に押しつぶされて、苦しくなる。
先を思って、起きてもいないことに感情を持っていかれる。
そんな風に感情を支配されたとて、しょうがないことなのに。
今、今を生きている。ただそれだけ、なのに。
わかってはいるけれど、帰るまで、愛犬に会うまで、この気持ちはぬぐえない。
一緒にいられる時間は、誰を相手にしても限られている。
自分も含めて。
だからこそ、どう生きたいのか問うのだろう。