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良い本だった

今更ですが「窓際のトットちゃん」読みました。ずいぶん前に流行った記憶があります。
あの頃は本を読む習慣がなかったしぶっちゃけ知ってる芸能人が書いてるから人気なんだなと思ってました。
最近本を読むようになって感じることがあります。それは
"ベストセラーになるにはそれだけの理由がある"
"かと言ってベストセラーが全て良い本とは限らない"

映画でも自分がすごく面白かった作品を人に紹介して熱弁してもイマイチ伝わらないことないですか。たぶんその人の好みとかもあるんじゃないかと思います。音楽や絵もしかり。
今になってその時に流行ってた本をその時に読んでたらまた今と違う見方や考え方してたんだろうなと思うとちょっと残念な気持ちにもなります。
が。
本や音楽や絵はいつでもどこでも見たい聞きたいと思えばそこから始められることです。

で。「窓際のトットちゃん」
音楽番組の司会や徹子の部屋で有名な玉ねぎ頭のご婦人。なんとうちの母と同い年。昔のお写真を見るととても美しい方です。今もかわいいですけど。本読んでてもわかると思いますがとてもお上品で品の良さが垣間見られます。
あらすじ書くの苦手なので書きませんが一番感動したのはトットちゃんが通ってた「トモエ学園」というものが今よりも昔に存在していたことです。SDGsを叫んでいる今こそ必要とされる学校なのではないかと思いました。トットちゃんみたいにみんなと同じことをするのがちょっと苦手な子や身体に障害がある子やノーベル賞をとりそうなくらい頭の良い子などいろんな子が通う自由な学校。ヨーロッパの音楽を先取りした教育は今でも音楽学校に引き継がれています。
戦争で焼けてなくなってしまったのは非常に惜しいです。

あとトットちゃんのお母さんもすごいです。トットちゃんのことを一番よく理解してくれてたと思います。そのエピソードは朝鮮の子がトットちゃんに向かって「チョウセンジン!」と叫ぶところです。なぜトットちゃんに朝鮮人と叫んだのか不思議ですがトットちゃんのお母さんがその朝鮮の子の気持ちになって語ってるところがあってトットちゃんのお母さんの洞察力の凄さがみられます。
そしてトットちゃん。いつも一生懸命です。トモエ学園の校長先生の言葉を胸にこれからを歩んでいく姿が清々しいです。この言葉がいいんです。

「君は本当はいい子なんだよ」

"本当は"のところに深い意味があることを後からトットちゃんが語っています。
正直な気持ちで語られているこの本は読んでいる人の心の真ん中にまっすぐ伝わってきます。

私みたいにまだ読んでいない人は図書館ですぐ借りることもできるし手元に一冊置いていてもいいかもしれません。

私にしては長文失礼しました。


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