チェコ4 スメタナの「モルダウ」が似合う町
旅気分を盛り上げる即興音楽BGMと共に、記事をお楽しみ下さい♪
中学の音楽鑑賞でよく聴く「モルダウ」
プラハ旅行から数年が経ち、私はウィーンで生活を始めすっかり留学生活にも慣れ、連休にはウィーンからの旅行を楽しむようになっていた。
さて、チェコ生まれのスメタナが作曲した「モルダウ」という曲がある。
中学の音楽鑑賞や合唱コンクールの課題曲でも登場するため、曲を聴いたら懐かしく思い出される方も多いのでは、と思う。
この曲は、冒頭の誰でも知っているメロディー以外にも、たくさんの聴き所がある。
狩人が狩りを楽しんでいる場面、結婚式の場面、月の光がモルダウ川に照らされる場面や嵐の場面など。
中学の鑑賞授業で、音楽の先生が細かく取り上げて下さり、当時は英語やアメリカンポップスに夢中だった私も、この曲の虜になったのを覚えている。
モルダウ川を見ながら、「モルダウ」の音楽を感じる
モルダウ川はチェコ語で「ヴルタヴァ川」と言われているが、プラハをはじめ、色々なチェコの町を流れている。
ヴルタヴァ川(=モルダウ川)はチェコ人にとって、今も昔もとても大切な、誇り高き川のようだ。
プラハでは初めてのチェコだった事もあって、モルダウ川を見ながら「モルダウ」の曲を景色から感じ取る余裕がなかった。
それが、プラハと同じようにモルダウ川が流れる、この小さい世界遺産の町「チェスキー・クルムロフ」では叶った。
私達は、3人で中世のおとぎ話のようなこの町を散策した。
2日間、じっくりチェスキー・クルムロフだけを見たから、最後の方は、地図も見ないで散歩できるほどになっていた。
世界遺産チェスキー・クルムロフで「モルダウ」を感じる場所
チェスキー・クルムロフ城は、時がゆったりと流れる美しい庭と、そして町全体が見渡せる塔、そして、可愛いクマが生活している所などが印象に残っている。
そのお城に行くまでの散歩中には、のどかな民家にも出会うことができ、そこではふと婚礼(=結婚式)の場面の音楽が脳裏で流れた。
途中では嵐が私達を襲い、それが旅をよりドラマティックなものにした。
それは、「モルダウ」で流れる嵐の場面のように感情を揺さぶられる時もあった。
20を過ぎた辺りで体力も絶好調だった私達は、皆エネルギーに満ち、夜もまた長く楽しんだ。
騒がしいクラブから、少しゆったりしようと川辺に移動した。
雨上がりに、綺麗な月が姿を現していた。
リズミカルな音楽やビートを耳中に浴びて出て来たからか、この静かな川の流れと綺麗な月がとても神秘的に思えた。
まさにあの、「モルダウ」の繊細な月の旋律を、全身で感じられた。
モルダウが出て来るフィクション『メランコリー』
チェスキー・クルムロフでの滞在は2日間だったが、モルダウの調べに合わせて、実にたくさんのドラマからインスピレーションを得て、様々な感情を味わった。
それを実際の文章で残すことは、なかなか難しい。
少しでもスメタナの「モルダウ」を現地で感じたインスピレーションを残したく、このチェスキー・クルムロフを舞台にした物語(フィクション)を、著書『愛のカルテット』の『メランコリー』の章で取り入れた。
「モルダウのどの辺りの場面だろう?」
と想像しながら小説をお楽しみ頂けたら、とても嬉しい。
⇩著書「愛のカルテット」の申し込み方法は、以下のリンクをご覧下さい⇩
チェコへの高速道路をドライブする人の、謎の共通点
追記:チェコへ向かう旅で、もう一つ印象深かったことを。
それは、プラハ、そしてチェスキー・クルムロフに連れて行ってくれたお兄様方が、どちらもスピード狂だったということだ。
160km/h以上の速度を悪気なくさらりと出すのは、日本では勇気がいりそうだが、ここはヨーロッパの高速道路なんだと気付かされた。
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