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こころはブラックボックスに。~行動分析学から学んだこと~
大学時代に心理学を専修していた私ですが、専門は学習心理学でした。
心理学は文字通り、こころのことわりを学ぶ学問ですが、大きく分けると、2種類あります。
科学的に一般法則を発見することを目的とした基礎心理学。
臨床心理学のように実際の課題解決を目的とした応用心理学です。
学習心理学は、基礎心理学に入るのですが、有名なところで言うと、パブロフの犬の実験などが知られています。
学習心理学というとピンとこない方も、行動分析学と言われると聞いたことがあるかもしれません。
B.F.スキナーが創始者とも呼ばれる行動分析学ですが、誤解されがちなのが、感情などの心の存在を無視して、行動と環境のみに着目するという点です。
心の作用を無視するわけではなく、心という曖昧な定義できないものはブラックボックスとして、私たちが観察・コントロールできる行動と環境によって、一般法則を発見しようというわけなのです。
応用行動分析学では、この科学的に証明された法則を使って、問題解決に役立てます。
先行事象(Antecedent)・行動(Behavior)・結果(Consequence)の頭文字をとってABC分析と呼ばれる手法で、行動を増やしたり、減らしたり、コントロールすることにつなげるのです。
例えば、おもちゃ売り場でこどもが泣いてしまい、おもちゃを買ってあげたとします。
すると、おもちゃ売り場にくると、またこどもが泣いてしまうということが起こり得ます。
こどもがおもちゃを欲しがる気持ちなどは考えず、泣くという行動を減らすには、おもちゃを買ってあげるという結果を変えてみます。
泣いてもおもちゃが手に入らないとなると、おもちゃ売り場で泣くという行動は減るというわけです。
こどもの気持ちによりそって、おもちゃを買えない理由を説明し、諭した方が良いと考える方もいらっしゃると思いますが、気持ちを変えるって大変です。
ブラックボックスな心は置いておいて、行動を変えてみる、環境を操作することで、解決できる問題も多いはず。
そもそも相手の心は見えないブラックボックス!
私たちが出来るのは、自分の行動を変えること。
操作できる環境を変えることですよね!
普遍的な法則をみつけるのって大変な作業ですが、地道な研究によって明らかになっていることも多いのです。
観察可能な事象は、科学によって操作できるようになります。
問題を解決する方法のひとつとして、よく観察することをおすすめします。
前と後、増やしたい行動、減らしたい行動を具体的に特定するのがミソなのです。
方法論は、たくさんあるのですが、今日はこの辺で。
もっと詳しく知りたい点などを教えてくださると喜びます!
ちなみに、私の教科書はこちらの本でした。
少し専門的なので、一般向けではないです。
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