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子どもがどう感じるか


とても共感した文章に出会ったので、引用させていただきnoteに書いておきたいと思いました。

短い文章なので、ぜひ元のnoteを読んでみてください。
お子さんがいる方、自分が誰かの子どもであった経験のある方…つまりは全ての方の何らかの体験と重なる部分があると思います。





上のnoteを書かれたTaejunさんは、傍から見て人格者の子どもが荒れるケースがある。その要因をこう考えていると…

一番の理由は、親が子どもとの時間を大切にしていないからだと僕は思う。

人が生きていくのに一番大切なものの一つは自己肯定感で、それは誰かが自分を大切にしてくれていると実感することから生まれる。そうしたら、自分は社会に生きている意味があると感じることができる。そう感じられるから努力ができるし、人と健全な関係を長期的に築くことができる。

これはまさに、アタッチメントのことですね。心理学用語で、日本語では愛着形成などと言われています。

アタッチメントについては、ここでの説明を割愛しますが、気になる方は検索すると解説されたものが出てくると思います。ただ、ネットの記事には間違った解釈をしているものも多いので、詳しく知りたい方は、心理学文献や論文を読むのが良いと思います。(先日から私が読んでいて、noteに書いている論文もアタッチメントの観点から書かれているものです)


親と子どもが一緒に暮らしている家庭において、その自己肯定感の源泉は、子どもが「親が自分を大切にしている」と感じるかどうかに尽きる。なお、これは、親がどう思っているかではなく、子どもがどう感じるかのみによって決まる


尊敬する児童養護施設の職員さんがよく、「養育の基本は自己犠牲にある」と話していたのだけれども、今となっては本当によく分かる。親が自己犠牲をしてこそ、子どもは自分は大切にされていると感じる。そして、子どもの心は育つ。お陰でこの2年で白髪がとても増えた。


注:なお、自己犠牲が大切とはいえ、自分が潰れてしまうほどの自己犠牲をすると心身を崩してしまってかえって悪影響なので、自分の心と身体に相談しながらやるべきだと思う。特に日本の場合、男性がサボりすぎている一方で、女性はすでに自己犠牲をしすぎている人が多いように思う。

注2:とはいえ、共働きの我が家では、どうしても夜に二人ともいられない日というのがあり、そういう日には母に助けてもらったり、ベビーシッターさんに助けてもらったりしています。なので、ベビーシッターをしてくれる人が不要と言っていることでは全くなく、このnoteの重点は、とはいえ親が全力を尽くすべきだということにあります

Taejunさんは、ご両親に時間を費やしてもらい、大切にされた実感から、ご自身も同様の子育てをしようと思っているとのことでした。

私の場合、体験としては逆のパターンでしたが、その結果として私もTaejunさんと同じことを思って、我が子と暮らしてきました。

「親が自己犠牲をしてこそ、子どもは自分は大切にされていると感じる」という部分、おそらく賛否両論あるだろうなと思います。(Taejunさんもそれを心配して注意書きを2点最後に追加しているのでしょう)

私はこの考え方に、とても共感します。心底相手を大切に思えると、傍から見たら自己犠牲の行動であっても、自己犠牲ではなくなること、その感情は別のものに昇華することを、私は親になって知りました。そのことは必ず相手(こども)に伝わるのだと思います。私は、その気持ちを親から受け取ることが出来ませんでした。きっとTaejunさんは親御さんから受け取ったのだと思います。

とても残念なことですが、私は親から受け取ることがかなわなかったので、その大事なものを持っていないのですが、代わりにしてほしくなかったことをされた体験を反面教師にして、子どもと暮らしてきました。そして今の自分がいます。

過程は真逆ですが、結果として同じところに行きついてたのかな…と思うと、私自身も救われる思いがありました。おそらくは全く同じではないのでしょうが、それでも私にとっては、とても悩み苦しんだ結果なので、その気持ちと向き合ってきてよかったなと思いました。

私と同じような体験を子どもの頃にしていて、自分も親にされたことと同じことを子どもにしてしまうのではないかと不安な人、子を持ち育てることが怖い人、そういう人の気持ちが軽くなったらいいなと思ってこのnoteを書きました。

親から愛された体験がなくても、こどもを愛することはできます。それは、愛する覚悟をすればいい、決めたら実行するだけです。できない日があっても自分を責めずに、一人で背負いすぎず、周りに助けてもらう努力もすること。そうして、助けを借りながらも、一番の当事者の席を誰にも譲らないことが大事だと思います。

そして、その結果はこどもだけが決められる。親はそれをそのまま受け止める覚悟をするだけです。自分が決められないのだから、どうしようもありません。そのくらい思い切ればどんな結果でも後悔がないと思います。

あとは、こどもとの暮らしを、今日を目いっぱい味わい尽くせばいいんじゃないかな…私はそう思います。

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