【読書メモ】波頭亮『成熟日本への進路』30
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読書メモ
III 仕組みの改革
三 官僚機構の改革戦略
①人事権の掌握
まずは人事権の掌握だけを狙う
→官僚機構の全面改定を目指したり、様々な法的権限を剥奪しようとしたりしない政治主導とは、政治家が官僚機構を使いこなすこと
官僚主導の政治になってしまった最大の要因
→官僚が大臣に従わなくなったこと
→組織の構成員は、自分のポジションと処遇を決める人に従う
→この仕組みをかえることがクリティカルポイントになる
→具体的には、官僚の仕事と能力の評価を政治家が行う(政治家が官僚の昇進・配属・処遇を決める)上記を行うには、新しい法(財務三役に官僚の評価権と異動・配属権を与えることを明記した法律)と評価制度を制定することが必要
→公務員法の改定も必要
→そのような作業を一括して行う機関も必要ただし、人事権を定める法律や評価制度は、政治家が自ら行わなければならない
感想
そもそも政治家が自分のやりたくないことを官僚にやらせていることがことの発端なのに、わざわざ自分から手間のかかることをするだろうか、という疑問を感じました。
民主主義を機能させる、という理想としては正しいのですが、インセンティブとなりうる何かがないと難しいのでは?、とも、考えてしまいます。
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