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【読書メモ】波頭亮『成熟日本への進路』5
読んだ本
読書マインドマップ
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読書メモ
I 二一世紀の日本の国家ヴィジョン
一 新しい国家ヴィジョン:国民の医・食・住を保証された国づくり
今後国家が提供すべきサービス:国民全員に医・食・住を保証すること
→どのような方法論で、国民全員に医・食・住の保証を実現すればよいのか
→財源的には十分可能4.8兆円あれば、現行の医療サービスは無料で受けられる
→高齢者がちょっとしてことですぐに医療サービスを受けてしまうのではないか?
→赤字が見込まれる空港やかんぽの宿などで公費を無駄遣いしているのだから、高齢者のわがままは非難されるべきではない
→高齢者を含む社会的弱者が安心して生活を送れる社会の理念と覚悟とはそういうもの(←高齢者は社会的弱者と言えるのか?)8.6兆円あれば、全ての相対的貧困層世帯に毎月10万円ずつ支給できる
→別の計算方法として、生活保護制度の充実で考えることもできる
→現行の生活保護にあてられた予算は2.6兆円。カバー率を100%にするには、10.4兆円の追加予算が必要一部の強者だけが豊かな生活を享受し、多くの弱者が貧困にあえぐ世界の先にあるものは、不信と敵意に満ちた社会の混乱
医・食・住を国民全員に保証するための追加コストは、約24兆円
→仏独英並みの国民負担率にすれば、十分に賄える金額
感想
財源的には医・食・住を国民全員に保証することは可能ですが、仏独英並みの国民負担率にすることに国民が同意するのかは、少し疑問が残ります。
あらゆる対立構造が煽られ気味に報道されていますし、一つにまとまれる要素が見つからない感じがします。これがヴィジョンの欠落であり、大きな物語の喪失なのでしょうか。
やはり、ロジックよりも共有できるヴィジョンをつくるのが先であるとは思います。誰かが先導する形ではなく、自然発生的に起こるとよいとは思うのですが…。
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