【読書メモ】波頭亮『成熟日本への進路』12
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読書メモ
II 経済政策の転換
二 成長論から分配論へ
公共事業から規制緩和へ転換
規制緩和だけで経済最適化が可能なわけではない
→強者と弱者の格差が拡大し、固定化する人口成長が止まった社会では、「成長論」だけで経済政策を続けていくことは妥当ではない
国民生活の安定の点からも
経済効率的にも
成熟のフェーズでは、「所得の分配」を決める「分配論」が経済政策の主役になる
所得の再配分:所得移転
所得の再分配を行うには、原資の徴収を拡大しなければならない
→増税が不可欠になる日本経済が歪んでしまった最大の理由は、増税をしてこなかったから
→増税の歳入が得られれば、社会保障を厚くすることもできた思い切った増税を前提に考えると、従来からの歪んだ政策はずいぶんとまともになる
→生活保護者を追い返したり、後期高齢者の医療負担を重くするようなことはなくなる
感想
再分配を考えるとき、公平さや公正さを感じられるか、というのが大きな問題になってくると思います。誰もが安心して暮らせる国をつくる原資のために増税が必要というのは、理屈としてはわかるのですが、果たして、公平・公正な再分配は行われるのか、という不信感が国民のほうにあるのではないかと感じました。
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