【読書メモ】西内啓『統計学が最強の学問である』20
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読書メモ
第6章 統計家たちの仁義なき戦い
計量経済学者:経済学分野で統計学を用いる人たち
→計量経済学者は、統計家として特別な立場にある他の統計家との違い(表面的な違い)
説明変数の選択を慎重に検討する傾向がある
説明変数と結果変数の間に、直線的な関係性だけでなく、曲線的な関係性を考えることもある
統計家がロジスティック回帰を用いたがるが、計量経済学者はプロビット回帰という手法を好む
他の統計家との違い(本質的な違い)
経済学者の手法は「演繹的」
→仮定から演繹を繰り返す
→あらゆる手段を用いて当てはまりのよいモデルを作ろうとするほとんどの統計家は、可能な限り、仮説が少ないことを重視する
計量経済学でも統計学でも、大切なのは推論された結果だけではない
→どのような仮定が背後にあるか
→その仮定がどれくらい確からしいか統計学が「最強の学問」になったのと同様に、計量経済学も大きな力を持つようになった。
感想
統計学は帰納法的な証明をする手段として利用されるものだとばかり思っていました。統計学は、標本(サンプル)を集めて、そこから法則を見出す手法だからです。計量経済学のように、現象を説明するモデルを作るために、演繹的に用いられることもあるということで、意外な感じがしました。
確かに、帰納法よりも演繹法のほうが、推論法としてはシンプルかつ強力です。しかし、なぜ、経済学だけが、モデルを作るという演繹的な方法を使うようになったのか、不思議に思います。扱う現象が複雑過ぎて、帰納法的な手法だと条件を揃えたりするのに手間がかかりすぎてしまうからでしょうか。経済学ななぜそれほど理論を重視するのか、知りたいところです。
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