【読書メモ】神田房枝『知覚力を磨く』22
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読書メモ
第4章 何を観るか ― 絵画を観るように世界を観る方法
ハーバード大も導入、アートを使った観察力トレーニング
眼による観察力だけではなく、眼には見ないものを観る知覚の力に大幅な向上が見られた
絵画観察トレーニングの基本的スタイル
実際に絵画を観ながら、ファシリテーターと観覧者の対話を通じて「何が書かれているのか」を理解していく活動
観察力の向上のためにデザインされている(=「視覚的エビデンスだけを頼りに観る」ことが中心に置かれる)
なぜ絵画でなければならないのか ― 3つのメリット
バイアスが介在しづらい
見慣れない絵を観るときには、視覚的刺激を頼りにするしかない
フレームで区切られている
自然の風景などは、一部だけ切り取るのが難しい
→より多くの時間と労力が必要になる
→動きや変化があるものを観察する場合には、一気に難易度が上がる
全体を見渡す力がつく
ビジネスにせよ、人生にせよ、本当に必要なのは「全体図」
p.146の彫像
全体像:馬の彫像だけを捉える
全体図:個別の要素だけでなく、要素が置かれた環境や背景、要素感の関係性、さらにはその空白・周縁部を包括する「フィールド」にも眼を向ける
絵画観察には「知覚→思考→実行」のプロセスを無理なく促進する
「関連づける力」「共感力」を高める効果があることが、科学的にも証明されている
感想
ただ知覚を磨くだけなら、絵画だけでなく、音楽や文学でも良さそうなものだと考えていました。この説明を読んで、やっと、知覚を磨くのに、絵画を用いなければならない理由がわかりました。
絵画観察トレーニングではファシリテーターがつくようです。独りで絵画を観察するよりも、ファシリテーターがいたほうが、観察力はつくのでしょうか?それならば、誰かと一緒に美術館に行き、対話しながら絵を観るのが、観察力を鍛えるのには、いいようです。
絵画の観察はいろいろと効果があるようです。鑑賞と観察は違うと著者は言います。どうすれば、絵画を「観察」できるのか、知りたいところです。