【読書メモ】西内啓『統計学が最強の学問である』6
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第4章 「ランダム化」という最強の武器
ランダム化比較実験
→人間の制御しうる何物についても、その因果関係を分析できるフィッシャーの実験:紅茶を先に入れたミルクティとミルクを先に入れたミルクティを飲ませ、答えを書き留めた後で、ちょっとした確率の計算をする
→両タイプのミルクティをランダムに飲ませ、どれほど当てられるのかを検証する
→想定される回答結果と、デタラメに回答してそれだけの正答率が偶然得られる確率を計算(5回すべて当てられるのは約3.1%、10回すべて当てられるのは約0.1%)
商品なども、ランダム化比較実験で検証できる
例えば研修なら、受講したグループと受講しないグループに分け、「従業員パフォーマンス」を具体的な数字として定義し、研修直後や1年後の数字を比較するとよい
ランダム化比較実験が、「実験とは何か」という考え方を一歩進める
→「誤差のある現象」を科学的に扱うことができるようになった「誤差」への3つのアプローチ
実際のデータをまったく使わず、仮説やこういう事例がありましたという話だけをもとに理論モデルを組み立てる
うまくいった事例のみを報告する
ランダム化を用いて因果関係を確率的に表現しようとする
ランダム化とランダムサンプリングは区別する
ランダム化すれば、比較したい両グループの諸条件が平均的にほぼ揃う
適切にランダム化比較実験を扱えるようになれば、そこで実証された結果は科学的に正しいといってもよい
感想
条件を揃えて比較するのに、ランダム化が役に立つ、という話です。条件がほぼ同じ状態で比較して、統計的に有意な差がでれば、その違いの統計的な裏付けがとれる、ということになります。
私はフィッシャー後の時代に生きているので、フィッシャー以前の科学や統計学がどうだったかなど、想像もつきません。それくらい、ランダム化比較実験は定着したのだと思います。
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