【読書メモ】波頭亮『成熟日本への進路』9
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読書メモ
II 経済政策の転換
一 成長戦略は要らない
いままでの経済政策は、経済成長の促進が目的とされていた
これからの日本は、経済成長政策は効かない
成長政策と景気対策が混同されてきた
不況のなかで経済政策として講じられたのは、景気対策のみ
→経済戦略を語りながら、実際にやっているのは景気対策のみ
「成長戦略は要らない」=「景気対策は止める」
→重要なのは、長期的な視野に立った実質的で本格的な成長戦略
→従来型の土木系の公共事業や弱体企業を延命する金融支援では、経済成長を阻害していまう
→「国民の誰もが、医・食・住を保証される社会」の実現を遅らせてしまう
感想
2023年のいまでも、この状態が続いていると感じます。おそらく、政府も長期視点に立ち、産業の転換を図りたく、「リスキリング」と言っているのでしょうが、現行の雇用制度のため、「リスキリング」を行っても、流動化が起きづらい状況です。
会社に生活を保証させるのではなく、政府がある程度生活を保証した上で、「リスキリング」を行えば、新しい産業へ人が集まるようになるのかもしれません。
ただ、そうなると、「国民の誰もが、医・食・住を保証される社会」の実現と「本格的な経済成長戦略」が、鶏と卵のような関係になってしまいます。やはり、何かしらで財源を得てから、新しい産業を育てる、という順番になるのでしょうか?
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