【読書メモ】神田房枝『知覚力を磨く』08
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読書メモ
第1章 すべては知覚からはじまる ― あなただけが観ている世界
「感じ方」を磨くと、「学び方」も磨かれる
知覚の基本的な特徴
「感覚器」と「脳」が関与する2ステップから成る
ステップ①受容:感覚器を通じて知覚情報を受容する
ステップ②解釈:脳が既存の知識を組み込み、意味づけをする
学習・経験を通じて育まれてきた理解・知恵・信念・固定観念(→トップダウンプロセス)
人間が生まれながらに備わっている枠組み(→ボトムアッププロセス)
「解釈」のベースには、つねに「知識」がある
知覚は本質的に次の3つの特徴を持つ
知覚は「多様性」に富む
人はそれぞれ異なる知識を持つ
仕入れられた情報はバラエティに富んだ知識と統合される
知覚はそれ自体もバラエティやオリジナリティに富んでいる
知覚は「知識」と影響し合う
解釈のステップでは「既存の知識」との統合が起きる
統合される知識自体も、もともとは知覚プロセスを経てつくられたもの
知覚と知識は相互依存的なもの
知覚から「知識」がはじまる
あらゆる知識は、個人の知覚プロセスを通じて培われたもの
知覚することなしに知識は築けない
知覚力を磨けばより重要な知識が得られるようになる
知覚力を磨くことで、知識のブラッシュアップが期待できる
感想
知覚力を磨くには、「純粋に見る」と「知識を増やす」の両方を訓練する必要がありそうです。知覚というと、固定観念となりうる知識を捨てて感性を磨け、という話になるのかと思いましたが、意外な展開です。
その知覚がさらに知識を増やすとのことですが、そうなると、「知識」というのは一体何ものか、ということも気になります。一般的に「文字情報」が知識とみなされることが多いですが、ここでいう「知識」とは、それだけに限定されるのではなさそうです。
何を学習・経験してきたかは、人それぞれです。となると、「知覚力」を鍛えることは、AIとは異なる知性を発揮する基礎となるのかもしれません。