【読書メモ】シーナ・アイエンガー『THINK BIGGER 』06
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読書メモ
第1章 「Think Bigger」とは?
イノベーションを分解する:Think Biggerの実例
イノベーターがピースを組み合わせた方法を見ていく
庶民が買える「アイスクリーム」をつくるには?
ナンシー・ジョンソン
アメリカ宣教師協会でボランティアとして働く50代の女性
メインの問題(アイスクリームを庶民にも手が届くようにするには?)を4つの「サブ課題」に分解
サブ課題1:水の量を減らすには?
→背の高い大きな木桶の代わりに、普通の木の桶を使うサブ課題2:アイスクリームをすばやく冷やし、長く保冷するには?
→ほかの食品や飲料がどうやって冷やされるのかを調査し、ピューター(合金の一種)を使うアイデアにたどりつくサブ課題3:撹拌を省力化するには?
→手回しクランクを加えた(1世紀に中国で発明されていた)サブ課題4:よりなめらかでクリーミーにするには?
→ヘラを手回し機につけた単純なものを組み合わせて、メインの課題全体を解決した
イノベーションを生み出すプロセス
課題を明確かつ具体的に定義する
課題を重要な部分に分解する
各部分を解決する既存の方法を探索する
調和して機能するように、新しい方法で組み合わせる
感想
アイスクリームを実際に作ったことがあります。『Think Bigger』の文中にあるとおり、重労働です。冷凍庫があるので、課題2はすぐに解決できますが、それでも重労働であることには間違いありません。(特に撹拌が重労働)
大きな課題を小さなタスクに分解するのは、デカルトの『方法序説』に既にあったと聞いたことがあります。そのことからして、この『Think Bigger』そのものも、既存の方法の新しい組み合わせで新しいアイデア(=本)を生み出していることを証明していると思います。
『Think Bigger』のよさは、具体的な事例があることでしょう。抽象的だと理解があやふやになったり誤解したりすることもありますが、具体的な事例があると、イノベーションのプロセスを追跡しやすいです。
アイデアは1から新しいことを、今までとは非連続な何かを生み出すものではないということがわかりました。執筆するときの参考になります。