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夏休みの勉強 3日目 GIGAスクールと教育DXの未来②

前田康裕先生(熊本大学特任教授)

<デジタル時代の社会の変化> 
・情報アクセスが双方型へ
・コミュニケーションは不特定
・物理的な部分からオンラインへ

デジタルの時代に入り、様々なことが変化している。
その変化の中で子どもたちに求められる能力は何か?

<デジタル時代に求められる能力>
・テクノロジーの活用
・問題発見・解決能力 
・クリティカルシンキング
・クリエイティビティ
・コラボレーション
・コミュニケーション

デジタル時代に入りさまざまな能力が求められている。
一方的に教える授業ではこのような力を育むことは難しい。
また、個別学習のみでもこのような力を育むことは厳しい。

一斉授業の特徴として以下の内容を前田先生は述べていた。

<一斉授業(知識伝達型 挙手指名型の授業)>
・特定の人たちにしか伝わらない
・黙っていても授業が終わる
・黙っていても授業が進む 
・正解がわかる子どもだけが発言する

もちろん、伝統的な一斉授業はこのような部分だけではないが、
このような子どもが全くいないという授業は珍しいだろう。
しかしながら、私たち教員の多くはこのような授業を受けてきてしかいない。つまり、私たちの学びも変化する必要がある。

その取り組みの一つが校内研修である。
校内研修の見直しについて、

現在の学習指導要領は、「何を学ぶか」だけではなく、「どのように学ぶか」も重視しています。いわゆる「主体的・対話的で深い学びの実現に向けた授業改善」です。社会が変化しても、自ら課題を見付け、自ら学び、考え、判断して行動し、豊かな未来を共に創っていける人を育てるためです。
 タブレット型端末が全国に整備されましたが、この授業改善は実現されているでしょう か。校内研修は、そのために有効に機能しているでしょうか。現在、各学校で行われてい る校内研修は、以下の問いに十分に応えられているでしょうか。
① 学校の研究テーマは、1人1人の教師に「自分事」として捉えられているか。  
② 研究授業及び授業研究会は、1人1人の教師の授業改善につながっているか。  
③ 1人1人の教師の一年間の研究成果は、学校全体の教師に共有されているか。
今まで行われてきた校内研修の在り方を大幅に見直す時期がきているのです。

前田先生のスライドから引用

また、研修のあり方について中央教育審議会答申の内容を引用していた。

個別最適な学び、協働的な学びの充実を通じて、「主体的・対話的で深い学 び」を実現することは、児童生徒の学びのみならず、教師の学びにも求められ る命題である。つまり、教師の学びの姿も、子供たちの学びの相似形であるといえる。(中略-前田)
 教師自らが問いを立て実践を積み重ね、振り返り、次につなげていく探究的な学びを、研修実施者及び教師自らがデザインしていくことが必要になる。あわせて、教育委員会で実際に研修に携わる指導主事等に対し、研修デザインに関する学び直しの機会が提供されるべきである。

中央教育審議会答申『令和の日本型学校教育』を担う 教師の養成・採用・研修等の在り方について
~「新たな教師の学びの姿」の実現と、多様な専門性を有する質の高い教職員集団の形成~(2022年12月)

つまり、我々自身の学びの姿が、子どもたちの学びにもつながるのである。
「主体的・対話的で深い学び」がなぜ必要なのかを納得する必要があるだろう。

私が当時大学に通っていた時(約20年前)の授業と、大学院に通っていた時(約5年前)の授業は大幅に変わっていた。
大学の授業は変わっているのにも関わらず(変化していない授業もあるが)、まだまだ中学校の授業は一方通行の授業が多く感じる。

しかしながら、自分の授業に問題(現状とありたい姿のギャップ)を見出し、課題(問題を解決するために具体的に取り組むこと)を解決することをしているのだろうか。
おそらくどの教員も問題を見出しているとは思う。
しかしながら、ありたい姿を共有することができいるのだろうか。

1  子どもにどのような力を育むのか
2  その力を育てるためにどのような授業をするのか(ありたい姿)
3  2の授業を実現するためにどのような課題があるのか

1の子どもにどのような力を育むのかを学校全体で共有する必要があるだろう。
自分ができることは、これらの内容を整理して、授業改善に取り組むことなので、一つ一つ課題を整理して取り組んでいきたい。

※前田先生の研修内容の詳細はこちらの本に載っているようです。↓


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