Vol.1 未来把握
MUPに入会した理由のひとつは危機感。
危機感といっても、日々の生活や老後の不安など、直接的なものではない。
この先、自分らしく幸せに生きていけるのかという危機感だ。
会社に勤めていれば安泰、その会社で幹部に昇進していれば安泰という時代ではなくなってしまった。
コロナ危機を見てもそうだが、企業に絶対的な安定はない。
満員電車に揺られ、住宅ローンを抱え、挙句の果てにリストラに遭う、ということも非現実的ではない話だ。
そのリスクを背負ってでも、今の会社で従業員として働いていたいのか?
ということを真剣に考えてみてもいいと思う。
私は、一人で生きていくスキルを身につけるため、1年前にフリーランスとなり、現在は採用支援会社の社長という立場にある。
会社員時代よりも収入と自由は増えた。
さて、ここからはいかに自分らしく幸せに生きていけるかだ。
大企業安定論崩壊
未来への危機感を裏付ける要素のひとつに、大企業安定論の崩壊がある。
2019年、政府は希望する高齢者が70歳まで働けるようにと定年を延長すること、また他企業への再就職の実現や起業支援も促す努力を義務化すると発表した。
これはある意味、70歳を超える高齢者の面倒を民間に押し付けたと言っても過言ではない。
これに対し、トヨタ自動車の豊田社長と経団連の中西会長は、終身雇用の限界について発言している。
終身雇用は無理という話だ。
「働かない50代」問題と言われるように、実績と給与が見合わないサラリーマンの大リストラ時代がもうそこまで迫っている。
外国人人材の受け入れ
企業が存続していくには、また事業を拡大していくには、人材も必要となってくる。
リストラ時代と言われようとも、また転職をすれば済む話なのだろうか?
ところがそうともいかない。
実は、優秀(で低賃金)な外国人が、日本人にとってかわって就労する時代が来ているのだ。
すでにコンビニ・工場・介護には外国人が進出している。
起業によっては戦略室にまで外国人を採用しているところもある。
また、日本は高齢化によって市場が縮小している。
海外に進出するためにも、グローバル人材が欲しい。
そこにもまた、外国人が重宝される理由があるのである。
AIという名のライバル
日本人労働者にとってみれば、外国人労働者だけでなく、AIもまたライバルとなる。
機械は休みもいらないし、故障以外のミスも少ない。
めちゃくちゃ働くのである。
社長が従業員をどれだけ大切にしていようと、株主には関係がない。
機械化による効率化、低コスト化が進めば、やはり大量のリストラが敢行される可能性は非常に高いのだ。
<採用支援へのアウトプット>
事業主として、これまでにあった会社の概念自体を見直す必要がある。
立派なオフィスは必要か?営業マンは必要か?
レンタルオフィスや外部リソースで成立するのでは?など、固定費を抑える工夫が求められていると思う。
そうなれば、必然的に正社員での雇用は減り、業務委託契約が増える。
フリーランスとの繋がりが重要になってくる。