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もう離れられない!”カルトブランディング”その禁断の構築術に迫る

この世はビジネス戦国時代。
各業界に各ブランドが存在し、ブランディングというものを試みる中
人によっては熱狂的な信者となり離れられないブランドが存在する。

それが『カルトブランディング』です!

日本ではまだ、馴染みない言葉かもしれませんが、実際日本の企業にもカルトブランディグは存在しますし、これからの時代特に大事な考え方なんじゃないかなと思っています。

カルトブランディングへの理解、そしてそれを構築する上での㊙︎ポイントを日本に新たな宗教をもたらした2人の天才である最澄・空海を交えてお伝えしていきたいと思います。
*特に私は宗教の人ではないです


「カルト」というワード自体が、センシティブな存在だったりしますが
実際大手の企業と宗教がそもそも数多くの共通項があるのです。

その辺も実例を出しながら、紐解いていきますのでぜひ最後までご覧ください!

1:二人の天才が持ち込んだ密教とその影響

「最澄・空海の名前は聞いたことあるような、、、」って方まだいるんじゃないでしょうか?

混合しやすいのでこうやって組み合わせてませんでした?
天才(てんさい)⇨天台宗は最澄
真空(しんくう)⇨真言宗は空海
同じ覚え方してた人がいるはず、、、

*ちなみに空海は弘法大師と言われています(「弘法にも筆の誤り」でお馴染みの弘法です)

この2人が平安時代の日本に新たな宗教をもたらし影響力を持たせました。

これまでの仏教(奈良仏教)は、鎮護国家のために寺院がかなりの権力を持っており、国のために仏教があるというものでした。すごく仏教の力が強く特別なものだと認識されていました。

それに対して、最澄の天台宗は「万人すべてが仏になれる」、空海の真言宗は「即身成仏(今この世に体のあるうちに仏になれる)というものでした。

*平安時代も自然災害などの災厄には悩まされていた宗教の力は必要としていましたが、二人の広めたものはこれまでとは違ったのです。
しかも二人は、何十年も本来かかる学びを1年そこらでマスターしてきたといいます(すごい天才でありながら勉強したのでしょう、、、)

最澄の天台宗の考え自体が、当時の天皇であった桓武天皇から認められて正式に国家の宗教となったのです(これまでのは寺院の特別な仏教の権力が強すぎた故)
*これまでの仏教(奈良仏教)とはすごく対立しました。(自身の教えの素晴らしさを信じ5年以上論争していたとか、、、)
それでも、想いは通じ民に広まり、今では「日本仏教の総本山」と言われるくらい平安時代以降の仏教に影響を与えています。

空海が伝える真言宗の密教は、仏教で唯一の大仏如来からの教え(基本は仏からの教えで仏教ですが、各仏は大仏如来の化身)で、これまで世にあるのは真実の教えでない。師の元で経典を読むだけでなく、厳しい実践的な修行がある。
*学びにきた修行僧は、空海のようになりたいと空海が歩んだ人生、修行をそのまんま実践。そして、多くの修行僧が命を落としました。それが有名な、四国八十八ヶ所霊場巡り


煩悩が消え、願いが叶うらしいです!!
観光ついでにチャレンジしてみてもありですね

対立してでも、民からどんどん広がり、今ではその考えが主となってる天台宗。
修行僧が命を無くしてでも、同じ道を共にしたいと思える真言宗。

この強い熱狂を生むブランドが、カルトブランディングです!

これについてもう少し掘り下げていきましょう。


2:離れられないカルトブランディング

平安の2人がやってのけた熱狂的なブランディング、「カルトブランディング」の凄さは理解できましたでしょうか?
決して「カルト」=危ないものではありません。

世界の有名な企業にもカルト要素は入っていますし、「ザ・ギャザリング」というカナダで行わたカンファレンスでは、カルト的な地位を確立したという表彰を日本の企業も受けている。

2020年の「ザ・ギャザリング」

そしてこのカルトブランディングの考え方は、これからもっと大切にされていくんじゃないかなと思っています。

2−1:カルトブランディングとブランディングの違い

事業を行っている方であれば、ブランディングっていう言葉は聞いたことはあるんじゃないかなと思っています。

「カルト、カルトってつけるけど、何が違うの?」そう思ってる方も多かれ少なかれいるかと思います。

結論:本質的には同じである。
ブランディング⇨マーケティング戦略の中で、消費者やステークホルダーからの認知、認識、信頼を高め、ブランドの価値を高めていくこと。
ここに大きな違いはない。

ブランディングに対して、+カルト的要素(敵や異端など)を含ませ『熱狂』させることがカルトブランディングだ。
*後ほどカルト的要素の話はします。

カルトブランディングが成功していると、消費者が勝手に伝道師(広告塔)としての活動を担ってくれるのだ。

釣りのがまかつですが、釣り人の中に熱狂して勝手に広告塔の役割になっています。

もちろん普通のブランディングでもですが、カルトブランディングを構築する上では特に、「消費者、従業員のエンゲージメントを高める」「ブランド文化を大切にする」が非常に重要視されています。

*そもそもでマーケティングとブランディングの関係性
売る仕組みづくり、売る必然を作るのがマーケティングだとすれば
その効率を上げてくれるのがブランディングです。
ブランドとしての認知がなければ、「買い切り型」になってしまう。
マーケティングの効果を最大化させ、「指名買い」「継続購入」など引き起こすためにもブランディングは必要不可欠であるため、セットで考えていきましょう!

わざわざ熱狂させなくても「別に普通のブランディングで十分なんじゃない?」って思う方もいるかもしれませんが、今後もっとこの熱狂が大切になると思います。


2−2:カルトブランディング構築、今の時代必要不可欠な理由

心から熱狂させるブランド構築が必要になってくると考える。
それは、過去のSNS関連の記事でも話したが、メディアについての考え方、ますマーケティングへの考え方が変化してきたからだ。(参考までに!)

それにプラスして2つの理由がある。
①情報過多、そして透明化が進む⇨情報過多ゆえにビジネスというものに慣れてきて広告に対して「これは、マーケティングだ」と察知できるようなり、広告をウザがるようになっていますし、中には広告をなくしてくれるアプリなんかも登場している。
*口コミも「やらせレビュー」があったりで、レビューも信じないという人も出てきている。(信じるのはほんとに周りの人の口コミというのがある)

②コロナによる孤独感⇨情報の透明化が進む一方、過多ゆえに何を信じればいいかわからなくなってきている。また、SNSを利用することで比較してしまい疎外感を感じる人が出てきているというデータもある。

*他にも理由はあると思いますが大きく二つに。

この、信頼が失われた世の中に、疎外を感じる世の中に、カルトブランドの核となる「変わらない安心感」は人々に心の平穏を与え、共に創る(共創)ことで満たされていくのだ。

そんな今後大切なカルトブランディングはどう構築していくのかを話していく。


3:カルトブランディング構築㊙︎キーワード

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